2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of an acquired resistance to drought with the increase of biofuel material products and the change of hydrological environment in Sertão, Brazil
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26300006
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 教授 (70296234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁平 尊明 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (60344868)
吉田 圭一郎 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (60377083)
山下 亜紀郎 筑波大学, 生命環境系, 助教 (60396794)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | セルトン / 灌漑 / 干魃 / 画一的インフラ整備 / 塩類集積 / 災害リスク |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度にあたる今年度は、前年度までに実施してきた調査テーマについて,必要な部分の補足調査を実施し、本研究課題の最終目標である、セルトンに展開される人間社会環境を守るための統合的な水資源管理のあり方について検討した。 自然環境については、カーチンガに分布する貯水池の塩分は低い。一方、灌漑施設未整備地域において河川水を利用した農地開拓が行われたところやソブラジーニョ湖からの灌漑が行われている地域では、貯水池の塩分は上昇しており、集水域の開発面積に比例して塩分は高くなっていることが認められた。このことは、将来的に塩類集積による農業活動への影響が懸念される。 地域振興のための大規模灌漑施設の拡充や画一的インフラ整備は、ペトロリーナ市の経済発展に貢献しており、この地域で頻発する干魃に対する一定の耐性を構築出来た結果と捉えることができ、現状で灌漑による水資源管理は効果を発現できていると考えられた。しかし、数年来続いている干魃により、ソブラジーニョ湖の貯水率が非常に低下しており、発電への影響が出始めている。現状では灌漑・生活用水としての水資源の枯渇以上に、発電に必要な水力の確保の問題が顕在化しつつあるが、地域住民に干魃に対する災害リスク拡大の意識は存在しない。 未開発地域に向けて開発最前線は進んでおり、灌漑施設とそれに伴う郊外への住民の定着による大規模かつ画一的インフラ整備は、旧来の伝統的な自然災害に適応した生活習慣・文化を持つ集落を吸収し、中心市街地と同質化した集落が形成されている実態を確認した。このような状況から、現在、本地域で進行している開発に伴うカーチンガをはじめとする自然資源の劣化を引き起こすとともに、地域特性に適応できる形で培われてきた地域固有の伝統的適応機能の劣化や消失を招いており、将来の環境変化に対する災害リスクの拡大の懸念が今後の課題として挙がった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)