2016 Fiscal Year Annual Research Report
Weaving Techniques and Functions of the Textile in Northern Areas
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26300041
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
佐々木 史郎 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 部長 (70178648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 忍 国立民族学博物館, 名誉教授 (10124231)
日高 真吾 国立民族学博物館, 文化資源研究センター, 准教授 (40270772)
齋藤 玲子 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 准教授 (20626303)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 織布 / 衣文化 / アイヌ / 北方民族 / 北海道 / ロシア / 靭皮繊維 / 木綿 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、北海道では函館市北方民族資料館、小樽市総合博物館、旭川市博物館、標津町歴史民俗資料館、平取町立アイヌ文化博物館、アイヌ民族博物館、苫小牧市美術博物館、北海道大学植物園博物館、釧路市立博物館、北海道立北方民族博物館、網走市立郷土博物館、上ノ国町勝山館調査整備センターなど、本州では青森市教育委員会文化財収蔵庫、日本民藝館、国立民族学博物館、天理大学天理参考館などでアイヌ衣類の調査を行った。また、海外ではロシア連邦ウラジオストーク市のロシア科学アカデミー極東支部極東諸民族歴史学考古学民族学研究所と連邦極東大学考古学研究室において沿海地方の遺跡から出土した繊維遺物の調査を、また同国カムチャツカ州ペトロパヴロフスク・カムチャツキー市のカムチャツカ総合博物館にてカムチャツカ半島北部の遺跡から出土した繊維遺物や布断片の調査を行った。 国内調査では、アイヌの衣類に使用された素材の多様性が明らかになるとともに、一つの衣装に靱皮繊維、木綿、絹、化学繊維など様々な素材が使われていて、従来の樹皮衣、木綿衣などといった素材による区分では説明できないものが少なからずあることがわかった。例えばオヒョウの樹皮繊維とイラクサの草皮繊維を同時に使用した交織織物、地布と装飾布に木綿やレーヨンを使った衣装、あるいは絹の小袖をアイヌ風に仕立て直した衣装などが見られた。海外調査では、従来織布文化の存在が知られていなかった北方の古い遺跡から「もじり」技術で作成された織物が発掘されていたことが判明した。それらは材質、年代などを詳しく分析する必要がある。 本年度はこれらの調査と並行して、アイヌ民族出身の織布技術伝承者にオヒョウとシナノキの繊維の実験的な織物を作成してもらった。また、これまでの調査で蓄積されたアイヌをはじめとする北方諸民族の製糸技術、織布技術、衣類に関する情報をデータベースにまとめた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)