2015 Fiscal Year Annual Research Report
南西太平洋島嶼における間隙性動物相の解明と現在時間の砂浜環境記録の必要性
Project/Area Number |
26304011
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
塚越 哲 静岡大学, 理学部, 教授 (90212050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 有利子 日本大学, 文理学部, 助教 (00373001)
柁原 宏 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30360895)
藤田 敏彦 独立行政法人国立科学博物館, その他部局等, その他 (70222263)
佐々木 猛智 東京大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70313195)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 間隙性動物 / メイオファウナ / 西太平洋 / 島嶼 / 生物多様性 / 分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
グアム,サイパン両島を11月20~27日の日程で調査を行った.グアム島では,タグアン湾,イナラハン湾,ファーストビーチ,ウェストハガニアビーチ,バセオ公園において,またサイパン島では,オブジャンビーチ,ラダービーチ,ウィングビーチ,パウパウビーチにおいて堆積物を採集して間隙性メイオファウナを採集することができた. これまで確認できた分類群は,貝形虫類,ヒモムシ動物,動吻動物,軟体動物,棘皮動物等で,現時点でもすでに10種を超える未記載種が確認されている.また,同時に採集した表在性種からも,各分類群から未記載種が確認でき,表在性種と間隙性種の生物相の特性を比較する上で重要な試料を得た.また,現地でアルコール液浸標本として持ち帰ったものもあり,DNA解析を適用して,より詳細な遺伝情報を得ることができると期待される. また,間隙性生物の研究成果を一般公開するとともに,情報交換のプラットホームにもなりうるWebサイトを立ち上げることができた<http://earth.jpn.org/world-interstitial-db/>.今後データーを順次アップして行く予定である.できれば英語版も作成して,世界的に本プロジェクトの取り組みを発信してゆきたいと考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の減額(約3割減)と為替レートの影響で,同行者数や滞在日数や地域を限定しなければならないこととなったが,ハイシーズンを避けるなどして旅費を節約して行った.今回の調査地域は,アメリカ合衆国の一部であるため,通訳等が不要で,レンタカーも自ら運転するなどして経費の節約と行動の自由度の拡大が得られた. 間隙性生物が採集できる粗いサンゴ砂の浜が多数存在していたことも,今回の調査を実り多いものとした.また同国の事情から,自然保護区以外であれば,ABSについての配慮も不要であるため,試料採集は順調であった.
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Strategy for Future Research Activity |
3年目にあたる28年度調査も,運営交付金の減少により旅費等の補完が困難であるため,渡航は7-10日程度1回とする. 調査地は,マレーシア(半島部)を想定しており,西岸が面するアンダマン海沿岸となる予定である.インド洋側となるため,1年目,2年目で調査した太平洋側とは異なる生物相の採集が期待できる.現地案内役として,日本に留学中のマレーシア人大学院生を担当させる予定である. 本研究課題の研究代表者および分担者は,平成28年6月に札幌で行われる日本動物分類学会第52回大会で一堂に会するため,そこで27年度の反省点を踏まえるとともに,28年度の調査計画を具体化してゆく所存である. 新たに立ち上がったWebサイトに多くの情報をアップして充実させることも行われる予定である.
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Causes of Carryover |
本研究のHP作成謝金として今年度は10万円を予算として計上していたが,データの作成が遅れたため,一部しか謝金を使わなかった.そのため次年度に繰り越した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度同じ目的である本研究のHP作成謝金として使用する予定である.
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