2015 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of artemisinin resistance in Thai-Myanmar border region
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26305009
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| Research Institution | Mie University |
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Principal Investigator |
岩永 史朗 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20314510)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | マラリア / アルテミシニン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までにタイ国境地域患者由来熱帯熱マラリア原虫(200株）に対しアルテミシニン耐性試験を行い5株の耐性株候補を得た。またこれらの株は既報のカンボジア由来アルテミシニン耐性原虫の耐性遺伝子と考えられているK13遺伝子に変異を持たないことを示した。更にタイに加えミャンマーにもフィールドサイトを設置した。本年度はまず確実にアルテミシニン耐性を検出できるアッセイ法（Simple assay for artemisinin resistance (SAAR)の確立を試み、成功した。既に株化されているカンボジア由来アルテミシニン耐性及び感受性株を細胞バンクより取得し、その耐性能をSAARを用いて評価した結果、正確且つ定量的に耐性を評価できることを確認した。
更にタイより新たに50株の原虫株を獲得し、昨年度までの株と合わせ合計250株についてSAARを用いてアルテミシニン耐性を評価した結果、合計で10株の耐性株の同定に成功した。またこれらはカンボジア由来耐性株で報告されているK13遺伝子の変異を有しておらず、これとは異なる耐性機構を持つことが推定された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度はクーデターの影響によりタイでのサンプル採取ができなかったが、今年度は実施でき新たに50株の原虫株を取得できた。これにより合計で250株の患者株樹立に成功し、今後の重要な研究サンプルを得ることができた。またアルテミシニン耐性を判定するための簡便なアッセイであるSimple assay for artemisinin resistance (SAAR)の開発に成功し、ハイスループットに耐性を検出することができるようになった。以上の成果は当初計画していたものであり、プロジェクトは順調に進展していると判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
カンボジア由来アルテミシニン耐性原虫はK13遺伝子に変異を持ち、特にリング期において耐性を示すとされている。よってその耐性はRing stage survival assay (RSA)によって判定されている。一方、タイより採取したアルテミシニン耐性原虫はK13遺伝子に変異を有しないことから、これとは異なる耐性機構を持つことが推定された。そこでまずタイ由来アルテミシニン耐性原虫についてRSAを実施し、カンボジア株とは異なる機構を持つことを確認する。更にRSAを改変し、生育ステージ全体で耐性の特異性を評価する手法（Whole stage survival assay (WSA))を構築し、タイ由来耐性株の生育ステージ特異的な耐性発現について検討する。
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| Causes of Carryover |
昨年度は新たに設置したミャンマーでのフィールド活動を計画していたが、同国での大統領選及び新たな政治体制への変更等の影響により円滑に活動することができなかったため、渡航費用及び現地活動経費に未使用額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在、現地研究者と連絡調整を行っており、本年度は計画通りミャンマーでのサンプル採取を行うことを計画している。未使用経費はその渡航費・現地活動経費に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)
