2014 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子変異と脳循環因子の解析による日中巨大もやもや病データーベースの共有化
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26305031
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
成相 直 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (00228090)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | もやもや病 / RNF213 / 遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度中に北京人民軍開放病院脳血管センターを2度訪問し研究会および研究打ち合わせ会を行った。同センターのリソースセンターの現状を確認し近年のもやもや病患者全例のDNAが凍結保存されており解析可能であることが確認された。研究会の結果として、当面の方針を現時点で極東地方のもやもや病に高率に発言しながら発病との関連は薄いと考えれるようになったRNF213遺伝子c. 14576G>A多型に関し、家系内発症のある患者で全例スクリーニングを行い、変異陰性の家系において全エクソーム解析を行い新たな関連遺伝子を探索することが最も有効であるとの結論にいたり、その方針での共同研究をスタートした。 現時点までで、同遺伝子変異陰性のもやもや病多発家系を既に日本の3家系において見つけることが出来、その全エクソーム解析を勧めている。このような家系の発見に関しては論文が採択され出版予定となっている。この経過報告書にはまだ記載できないが、候補遺伝子変位を3個にしぼる段階までに至っており、この新規変位候補に関して他のRNF213遺伝子c. 14576G>A多型を持つ家系においても調べる段階に至っている。 これまでの中国のもやもや病多発家系においてはRNF213遺伝子c. 14576G>A多型陰性家系は見つかっていない。 今年度の我が国および中国の北京人民軍開放病院脳血管センターの研究成果の一部はは2015年7月に行われる国際もやもや病会議にて発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に我が国のもやもや病多発化系の解析で新規のもやもや病関連遺伝子の候補が数個見つかっておりその点では成果が大きく上がっている。一方で中国の多くの家系でいまだ既発表関連遺伝子以外のものが見つかっていないため、その意味合いに関しての相互のデーターを開示しての検討が2015年の検討項目となる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに新規のもやもや病関連遺伝子として発見した変位に関して、その普遍性を我が国と中国の多発家系全てにおいて調べるのが2015年の研究計画となる。 両国の研究者が7月の国際学会で集合するのでその場での討論を行う予定である。また本年末までに北京における検討会を更に一回計画している。
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Causes of Carryover |
当初の計画では中国のもやもや病の循環解析のためにあらたな解析コンピューターを導入し貸与する計画であったが、本研究の方向がほぼ新たな疾患関連遺伝子の発見の方向に向かったため同機器の購入を見送ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
一方で、全エクソーム解析のための遺伝子解析費用が当初の計画より大幅に増加するため、次年度のその余剰分を遺伝子解析費用として思量する予定である。
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