2015 Fiscal Year Research-status Report
世界の森林面積減少におけるヒューマンディメンジョンモデル
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26330040
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
田中 章司郎 広島経済大学, 経済学部, 教授 (00197427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西井 龍映 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (40127684)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / 簡便なモデル推定方法開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
人口との相互作用に基づく森林面積減少モデルについて,前後左右および斜めのメッシュとの空間相関係数の簡便な推定方法を分担者と開発した。これは従来多大な計算機資源(計算時間・メモリ)を要していた最適化ループを排し,通常の最小自乗法の延長線上で推定するものであり,極めて単純である。ただし,その推定の精度については検証が必要なので,従来の尤度最適化手法との包括的・体系的な有効性の比較が必要となった。 このため,前年度米国コロンビア大 Center for International Earth Science Information Network (CIESIN)研究所とともに選定していたメッシュ人口データの精度の高いブラジルとケニアの試験領域の解析を延期し,新手法の検証を優先させた。この新手法の有効性が確認できた場合には,生態学,地理学などの統計学を専門としない環境実務家へ大きな実際の恩恵をもたらすと考えられる。 また,IEEEの分科会IGARSS2015(開催地ミラノ)にて,Invited Sessionを本助成の研究分担者である九州大学マス・フォア・インダストリ研究所西井龍映教授,コロンビア大CIESINのスタッフとともにSession Organiserとして共催した。米国・欧州・日本より9件の査読付発表を得た: http://www.igarss2015.org/Papers/PublicSessionIndex3.asp?Sessionid=1059 , http://www.igarss2015.org/Papers/PublicSessionIndex3.asp?Sessionid=1060 。 田中はfirst authorが1件,second authorが1件で,国際会議論文2件をpublishした(研究発表欄参照)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国のみならず,European CommissionのJoint Research Center,オーストリア最大の工学系研究所Austrian Institute of Technologyのスタッフと,国際的な研究の交流を行うことが出来,最新の有益な知見と情報を得ることが出来た。森林減少のモデル検証では,厳密な尤度推定よりも,少しでも簡便な推定方法が実務家に求められていることが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
隣接するのセルデータを考慮した空間モデルのMaximum Likelihood Estimation (MLE) を今まで行って来たが,セルを独立に扱った独立モデルの母数推定値をさらに隣接データとともに扱って空間相関を推定するPseud-Maximum Likelihood Estimation (PLE) を計算し,人口増加に基づく森林減少のモデル自体とともに,その簡便な推定と検証の方法の有効性を確認する。このため,新たな試験領域の解析を先送りとし,新手法の検証と確立を優先させる。
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Causes of Carryover |
旅費の見積が少なめだったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の旅費,物品費などと合算して使用する。
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Research Products
(8 results)