2015 Fiscal Year Research-status Report
専用ハードウェアを用いたデータストリーム管理システムの開発
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26330061
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
吉永 努 電気通信大学, その他の研究科, 教授 (60210738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉見 真聡 電気通信大学, その他の研究科, 助教 (00548000)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ストリームデータ処理 / リコンフィギャラブル計算 / FPGA / 専用ハードウェア / データストリーム管理システム / 結合演算 / スライディングウィンドウ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の研究成果は以下の通りである. 1. 高速・低電力なストリームデータ処理用ハードウェアの改良: 26年度はアバールデータ社製FPGAボードAXP880を用いてCQPH(Configurable Query Processing Hardware)を実装していたが,さらなる性能向上とストレージ有効活用のため同社製AXP7142を使用してCQPHの実装を行った.また,AXP7142からSSD(ソリッドステートドライブ)を接続するためのSATAコアを実装した. 2. クエリ・コンパイラの改良: ユーザがビッグデータ処理等のアプリケーションで使用するクエリ・プランを入力し,CQPHに入力するハードウェア設定情報を出力するクエリ・コンパイラについて,上記1のハードウェア変更に伴う改良を行った. 3. ストリームデータ処理アプリケーションの実験: データストリーム処理システム(DSMS)における重要な演算の一つであるスライディングウィンドウを用いた結合演算をKintex-7 XC7K325T FPGAボードに実装し,性能評価を行った.ウィンドウサイズを512とした場合,結合演算スループットはFPGA上に実装するjoinコア数にほぼ比例し28個のjoinコアで約7百万タプル/秒,平均遅延約400ナノ秒を達成した.これは,PC上のソフトウェアで同一の結合演算を実行する場合に比べて約100倍のスループットと約1/100の遅延に相当する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要欄に記載した1の高速・低電力なストリームデータ処理用ハードウェアの改良について,当初予想していたよりもハードウェア実装に時間を要した.これは,SATAコアのFPGAへの実装を研究室で実施したためである.なお,SATAコアについては市販のIPコアも購入も検討したが,見積が約300万円で予算オーバーなため断念した.
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Strategy for Future Research Activity |
26年度の実施報告書の「今後の推進方策」欄に記載したスライディングウィンドウを用いた結合演算については予定通り実施し,学会発表も行った.今後は,より大きなウィンドウ・サイズの結合演算と集約演算に対応できるように,複数のFPGAボードをネットワーク結合したストリームデータ処理用ハードウェア環境への拡張を実施する.
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Causes of Carryover |
専用ハードウェア開発におけるSATAコアの独自実装に予想以上の時間を必要としたため,複数のFPGAボードへの拡張やその上でのストリームデータ処理実験がやや遅れている.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の理由により専用ハードウェア開発がやや遅れたが,SATAコアの独自実装が完了したため,28年度には追加のFPGAボードを購入する.また,それを用いた実験による研究成果を発表するための,旅費と学会参加費等に使用する.
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Research Products
(4 results)