2014 Fiscal Year Research-status Report
間欠型BISTシステムを用いたAMSシステムLSIの高信頼化
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26330070
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
橘 昌良 高知工科大学, 工学部, 教授 (50171715)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | Analog-Mixed Signal / Built-In Self Test / Chaotic Oscillator / Impulse Response / パラメータ故障 / カタストロフィック故障 / ディペンダブルコンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はAMS(Analog-Mixed Signal)システムLSIの高信頼化を目的としたアナログ回路の故障検出をシステムの動作中にも行える機構の開発を主たる目的としている。この機構はAMSシステムがデジタル/アナログ両方の回路を組み合わせて使える利点を利用して、検査対象となるアナログ回路の動作を必要としない時間帯を利用して、テストを進めることでシステムの動作状態での動作異常の検出を行うことのできるシステムを提案し、LSI化しその有効性を実証することを目標としている。 平成26年度には、モチーフとなる基準電流/電圧発生回路について,テスト信号発生回路,動作状態を監視するプローブ回路とその出力から動作異常を検出する故障検出回路を設計し、故障を組み込んだ状態の回路についてシミュレーションにより実際に動作異常を検出することができるかを確認した。また、増幅回路の故障検出にして、回路の帰還回路を変更しカオス発振器とすることで、従来のオープン・ショート故障だけでなくパラメータ故障も検出できる新たな手法を考案し、モチーフとなるオペアンプについて、テスト信号発生回路,動作状態を監視するプローブ回路とその出力から動作異常を検出する故障検出回路を設計し、故障を組み込んだ状態の回路についてシミュレーションにより実際に動作異常を検出することができるかを確認した。 上記のテスト手法の内、カオス発振を利用した手法は、これまで開発してきたインパルス応答による故障検出の手法と比べるとオープン・ショート故障だけでなくパラメータ故障も検出できるので応用範囲が広いが、まだ、LSI化した場合の検証が不十分であり、今後の研究が必要である。 以上の研究結果については、国際学会での発表が3件ある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画では基準電流/電圧発生回路については実チップによる実証まで行う予定であった。回路のシミュレーションは修了したが、実チップでの確認はまだ出来ていない。カオス発振によるパラメータ故障の検出は当初の計画には無いものであり、現状では回路シミュレーションでの検証にとどまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の研究成果を踏まえて、基準電流/電圧発生回路の故障検出に関しては実チップによる実証を行い、また、新たな手法であるカオス発振器によるパラメータ故障の検出に関しては、応用範囲の拡大と実チップによる実証を行う。さらに、BISTシステム全体構成の検討を行う。
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