2016 Fiscal Year Annual Research Report
Digital Signage Systems Reflecting Viewers' Context and Their Content Distribution Methods with Short Delay
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26330109
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
井上 博之 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (60468296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟阪 淳一 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (60322377)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コンテキストアウェア / デジタルサイネージ / P2P / 締切時刻 / コンテンツ配信 / 複数経路 / プログレッシブダウンロード / PR-SCTP |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、視聴者のコンテキストを反映して選択された動画コンテンツについて、締切時刻を考慮する配信方法について検討した。BitTorrentを基にしたP2P方式を採用したときに必要なネットワーク条件について評価した結果、コンテンツ提供者への負荷集中を抑える度合および最低限必要な帯域が明らかとなり、P2P方式の優位性を定量的に評価できた。評価はシミュレーションと開発したプロトタイプシステムにより実施した。 またコンテンツの実時間配信に必要な要素技術についても検討を進めた。まず高遅延・高ロス率ネットワークにおいて従来のTCPでは使い切れない帯域を十分に活用するため、経路を複数用いるとともに、経路あたり複数のTCP接続を確立することで高画質な動画コンテンツを取得しながら再生する技術であるプログレッシブダウンロードについて評価を継続した。TCP接続のそれぞれが獲得できるスループットの差に着目し、低速な接続は切り捨てることにより、順序逆転を緩和する方式が有効であることがわかった。さらに実ネットワークを用いた実験によりその有効性を確認した。また従来はネットワークの帯域と遅延とパケットロス率が既知である前提をおいていたが、より現実的な状況に対応するため、タイマ間隔というパラメータのみで変動するネットワーク環境に対応可能な方式を提案し評価した。 コンテンツの実時間配信のために、トランスポートプロトコルとしてPR-SCTPを用いる方式についても検討を進めた。前年度までの検討で明らかになった従来方式の欠点を補うため、部分ファイルの到着順序を考慮して確率的に次の要求番号を決める方式を提案し、その有効性をテストベッドネットワークにおいて確認した。この際、アプリケーションにより到着順序を重視する度合が異なるので、パラメータとして調節可能な汎用性の高い方式を開発した。
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