2014 Fiscal Year Research-status Report
人物画像解析とビッグデータ解析を融合させた嗜好情報提示システムの開発
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26330118
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小柳 惠一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20367171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 健 諏訪東京理科大学, 経営情報学部, 講師 (90546251)
澤野 弘明 愛知工業大学, 情報科学部, 講師 (10609431)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 電子広告 / 顔検出 / 嗜好情報 / SNS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では画像処理技術とインターネットに拡散する情報 (ビッグデータ) 解析を用いた推薦情報の抽出と提示を行う手法の開発を行う.本年度では画像解析部と利用者の嗜好情報の抽出に着眼点を置いて研究を遂行した.画像解析部では,映像中からの顔領域の検出,登録した利用者顏の認識を実現するシステムの開発を行った.顔検出の実験では正面顏のみに特化した特徴量を利用したため,横向き顏や上部からの撮影に対しては精度充分ではないという課題が得られた.顔認識に関しては顔検出のアルゴリズムを応用しているため,正面顏の認識精度に関しては充分な精度が確認できた.一方で一人当たりの顔画像の特徴量を構成するデータ量が膨大であるため,データベース構築方法に関しての課題が示された.また嗜好情報抽出に関しては,SNS (Social Networking Service)の一つであるFacebookを利用して投稿記事の解析を行う仕組みを構築した.SNSの投稿記事から,IAB (Interactive Advertising Bureau) が規定した広告カテゴリに基づくキーワードを抽出した.抽出したキーワードに基づいて重み付けを行い,電子広告を取得するまでの準備ができた.嗜好情報の解析の結果,否定的な内容を持つ記事においても利用者にとって関心があるという課題が示された.また投稿記事よっては利用者の関心度が異なるという結果が確認された.今後は文書構成や写真投稿の有無など,投稿記事の傾向に基づいた嗜好情報抽出法の構築が課題として挙げられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究成果では,画像解析部の顔認証アルゴリズムの開発に時間を費やしたため,画像から嗜好情報を抽出するアルゴリズムまで着手できていない.そのため達成度としては少し遅れていると考えられる.一方で嗜好情報の手がかりとなる人物像の分類方法のヒントや,SNS解析による知見を得ることができたため,今後は映像からの嗜好情報抽出の開発を集中して実施する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の成果に基づいて,映像からの嗜好情報抽出と,その映像からの個人認証を実現するための画像個人特徴を格納するためのデータベース構築に焦点を当てる.まずは映像中から,歩行者の顔だけでなく,服装や持ち物などの画像特徴を検出するアルゴリズムの構築を目指す.また画像特徴を格納するデータベースの格納を行う.データベースには,画像の色情報だけでなく,形状,大きさ,用途などをハッシュ値として数値化し,データを格納する.格納したデータを効率的に検索するためのアルゴリズムの構築を行う.すでに画像特徴量の記述方法の大まかな戦略を構築しており,次年度で研究を進める準備を整えている.
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Causes of Carryover |
実験に利用したケーブル等消耗品が想定よりも安価で手に入れることができたため,差額分が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の消耗品購入に利用する予定である
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Research Products
(15 results)