2014 Fiscal Year Research-status Report
コンテンツ指向ネットワーキング基盤の大規模モバイルソーシャルネットワークサービス
Project/Area Number |
26330119
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
朴 容震 早稲田大学, 理工学術院, 特任教授 (80580779)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 渉 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90318858)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 情報ネットワーク / インターネット / ネットワークアーキテクチュア / 情報指向ネットワーキング(ICN) |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、CCN/NDNルータにおける(1)パケットのアグリゲイション(統合)・セグリゲイション(分割)および(2)モビリティについての研究で学会に発表が出来る成果を見ることが出来た。(1)CCNでは、IPアドレスのような位置情報を用いず、コンテンツ名を直接指定する要求パケットを送信することにより、応答パケットを受信し、要求コンテンツを得る。コンテンツ単位ごとに、要求パケットと応答パケットの対が送受信される。しかし、データサイズが小さいコンテンツを多数要求する場合には、この要求―応答パケットの対の数が増加し、ネットワークの通信効率を低下させる。研究開発した手法は、統合された1つの要求パケットにより、コンテンツを一括して要求し、それらに対する応答パケットを適宜、統合して送り返す。これにより、CCNルータの処理時間および通信負荷を全体として大幅に削減している。ndnSIMを使ったシミュレーションでもこの効果が示された。また、本手法は、従来のCCNに少しの機能の追加で済むという特徴がある。(2)CCNでは、ユーザモビリティは、容易に実現されるが、コンテントソース(producer)モビリティをどのように実現するかが、課題になっている。ここでは、IPプロトコールで使われるPMIPを参考にしたコンテントソースモビリティを提案した。これについては、更なる研究が要求される。なお、このモビリティについては、当初の計画になかったが、必要性により追加した。上記以外の研究計画にある a)SNSの応用に適したネーミングスキーム、b)Push型通信方式、c)新しいネーミングを考慮したフォアワーディング、d)SNS応用に適したセキュリティ方式の研究については、まだ学会に発表できる成果は得られていないが、平成27年度には、いくつかは、可能であると考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書の「研究計画・方法(概要)」の中で、「パケットのアグリゲーション・セグりゲイション」については、CCN/NDNプロトコールを開発し、それについてシミュレーションを行い評価することが出来たので、平成27年度の計画の性能評価を先取りして、行うことが出来き、学会での発表も行った。これについては、さらにジャーナル論文の投稿準備を行っている。これ以外の研究項目では、学会に発表できるまでの成果は、あげられなかったが、基礎研究はできたので、平成27年度中には、学会に発表できる成果をあげられるものと予測している。また、本研究の基盤であるコンテンツ指向ネットワーキングについての関連研究として、ジャーナル論文2件、国際学会1件、招待講演3件があり、科研の支援を受けた本研究と相互連携が取れたものと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成26年度に学会発表できなかった研究項目については、基礎研究を終えたので、順次、成果が得られるもとと考えられる。鋭意、努力を重ねる所存である。
|
Causes of Carryover |
予定した海外出張が、出来なかったため次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外学会に論文が採択されて、出張できるようにする。
|