2015 Fiscal Year Research-status Report
ピクトグラムを用いたプログラミング教育に関する研究
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26330140
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 一成 青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (20406812)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ピクトグラム / プログラミング / コンピュータアンプラグド / 情報科学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
ピクトグラムはその抽象度の高さから,それを見た人物が自分自身や本人に関わる人物事物を想起させる効果があると言われている.このピクトグラムの特性をプログラミング教育に適用した研究を進めている.今年度は,ピクトグラムを題材として,情報社会に介在する問題点について熟考させながら,副次的にプログラミングを学ぶ仕組みを4種類実装した. 第一に,情報機器の過度な使用が健全な生活活動を脅かしうるといった社会問題も報道され議論になっている.「ご清聴」と「互成長」のメタファに基づいた内省と協調により,自律的に環境や状況に応じた情報機器との関わり方を考えることを促すコンテンツである.第二に,常時多量の情報が入力される情報過多の状況になり,思考停止を誘発しているのではないかという指摘がなされている.またSNSは,同調行動を促進してしまう側面も有している事が問題視されており,それに起因する社会問題も発生している.そこで自律的に各自が道聴途説や集団同調について考えることを促すコンテンツである.第三に,人名や組織名等々の同音異義語を表記してしまった為に他者や他組織に不快な感情を与えたりしてしまう.自律的に各人が表記誤りに関する事象について考えることを促すコンテンツである.第四に,昨今TwitterやFacebookなどのSNSの普及が急速に進み,個人でも気軽に不特定多数の人に対して情報発信可能な時代になっている.そのような状況の中,軽はずみな気持ちから投稿してしまった文章が大きな事故や事件に発展してしまうような事例が多く見られる. これらは全てそのソースコードがJavaScriptやHTML5の新機能を網羅的に学習出来るようになっている. また別の試みとして,コンピュータサイエンスアンプラグドのピクトグラムとScratch利用による実装と評価を行なった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
システムやコンテンツの開発,またその授業等での利活用や学会発表は,当初の予定通り進んでいるが,評価および論文化が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
システムやコンテンツの開発は,概ね終了しているので,評価分析を中心に研究を進め,論文投稿および学会発表を行なう.
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Causes of Carryover |
実験評価に係る予算を使用する事ができなかった,また,評価分析に関する論文投稿,学会発表が遅れている.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験評価に係る予算,また評価分析に関する論文投稿,学会発表を合わせて次年度当初の予定に追加して使用する予定である.
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