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2015 Fiscal Year Research-status Report

階層型ブルームフィルタを用いた暗号化データに対する柔軟で効率的な検索法の開発

Research Project

Project/Area Number 26330154
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

山本 博章  信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (10182643)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords検索可能暗号 / 部分文字列検索 / ブーリアン検索
Outline of Annual Research Achievements

本年は、階層型ブルームフィルタを用いた暗号化索引の改良として下記の事項を実施した。
1 キーワードに基づいた暗号化索引の構築:階層型ブルームフィルタと転置索引を組み合わせた手法である。従来の転置索引だけの手法は,単純な配列で実現しようとすると,トラップドアのビット数に依存するため,サイズが大きくなってしまう。提案法は,階層型ブルームフィルタと組み合わせることで,キーワードの個数分のサイズの配列による転置索引を実現した。
2 否定項を持つ連言系のクエリに対する暗号化検索システムの構築:連言系は,複数キーワードのAND検索であるが,否定,すなわち,検索キーワードを含まないドキュメントを検索しようとすると,全検索になってしまい,効率的な検索が難しい。今回は,階層型ブルームフィルタで否定を含む連言系の検索法を提案した。具体的には,各階層で,すべてのドキュメントに含まれるキーワードを保持することにより,効率的な検索を可能とした。
3 部分文字列検索を可能にする暗号化検索システムの構築:DAWG(directed acyclic word graph)は,対象となるドキュメントのすべての文字列を認識するコンパクトなDFAである。今回,DAWGと階層型ブルームフィルタを組み合わせることにより,安全で効率的な部分文字列検索法を提案した。提案法は,階層型ブルームフィルタを使うことにより,DAWGの構造を隠すことができ,より安全な暗号化索引を構成できる。さらに,索引のサイズは,DAWGの状態遷移の数だけに依存するだけで,コンパクトな索引を実現できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

階層型ブルームフィルタを用いた手法として,キーワードに基づた暗号化索引を実現した。また,キーワードの論理積に関する検索に対し,否定項を導入した検索を実現することができた。さらに,部分文字列検索に対し,DAWG(directed acyclic word graph)と階層型ブルームフィルタを組み合わせた新たな暗号化検索システムを提案することができた。

Strategy for Future Research Activity

下記の点について研究を進める。
1 有限オートマトンを利用した部分文字列検索の改良:DAWGと階層型ブルームフィルタを組み合わせた手法の改良をさらに進める。現在の提案法は,与えられたクエリが部分文字列として存在するか否かをDAWGを用いて検索したあと,クエリにマッチするドキュメントの情報を得るための暗号化索引が大きくなってしまう。したがって,これをできるだけ小さくし,よりコンパクトな暗号化索引の構築を目指す。さらに,適応型安全なシステムの構築に関する研究も進める。
2 選言系検索システムの構築:有限オートマトンを用いた部分文字列検索で使った手法の応用として,選言系(OR検索)のクエリに対する効率的な検索システムを構築する。複数キーワードのOR検索に対する単純な手法は,キーワードを1つずつチェックすることになるが,複数キーワードを同時にチェックする手法の開発を目指す。さらに,本手法では,安全性を高めるため,ランダムトラップドアの考えを導入し,同じクエリでも検索ごとにトラップドアを変えるようなシステムを構築する。
3 提案法の実験的評価:これまでに開発した手法について,理論的な考察だけでなく,実験的に評価する。

Causes of Carryover

実験用のコンピュータの購入に充てる予定の金額を,より性能の高いコンピュータを購入するため,平成28年度まで持ち越すことにした。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度の請求額と合わせ,以下のように計画的に使用する。まず,実験用のコンピュータ及び関連するソフトウェアを購入する。実験では大学院生に補助をお願いする予定であるのでその謝金としても使用する。また,関連する学会への参加費,旅費として使用する。論文投稿に当たっては,英語論文の校閲費,論文の投稿料として使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2016 2015

All Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 暗号データに対する部分文字列検索可能な安全な検索法2016

    • Author(s)
      山本博章,宮嵜敬
    • Organizer
      2016年暗号と情報セキュリティシンポジウム
    • Place of Presentation
      ANAクラウンプラザホテル熊本ニュースカイ(熊本)
    • Year and Date
      2016-01-19 – 2016-01-22
  • [Presentation] キーワード型ブルームフィルタを用いた安全で効率的な検索法2015

    • Author(s)
      高野匠,山本博章
    • Organizer
      コンピュータセキュリティシンポジウム2015
    • Place of Presentation
      長崎ブリックホール(長崎)
    • Year and Date
      2015-10-21 – 2015-10-23
  • [Presentation] 正規表現とその応用~有限オートマトンから文字列照合まで~2015

    • Author(s)
      山本博章
    • Organizer
      電子情報通信学会
    • Place of Presentation
      信州大工学部(長野)
    • Year and Date
      2015-09-01
    • Invited

URL: 

Published: 2017-01-06  

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