2016 Fiscal Year Research-status Report
Study of tactile information representation in the visual cortex using neural decoding techniques
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26330172
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| Research Institution | The University of Electro-Communications |
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Principal Investigator |
宮脇 陽一 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (80373372)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 脳・神経 / 認知科学 / 脳機能計測 / 機械学習 / クロスモーダル |
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| Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの研究において，高密度ピンアレイ型非磁性触覚刺激装置を用いて示指先端部への触覚刺激を提示し，その際の脳活動を機能的磁気共鳴画像（fMRI）装置を用いて計測した．この際，触覚刺激に対して脳活動が観測されるべき体性感覚野のfMRI信号を強く観察することを目的とし，示指、中指、薬指の合計三指に同時に触覚刺激を与えることが可能な刺激制御方法を用いた．本年度はこの実験手法を継続的に採用し，累計１２名分の被験者の触覚刺激時脳活動計測データを取得することができた．あわせて解析に必要な視覚野（V1-V4および，MT，FFA，LOC，PPAの各領野）の同定実験も全ての被験者に対して実施した．これらのデータを用いて，体性感覚野ならびに視覚野の各領域のfMRI信号と触覚刺激種との統計的な対応関係をデコーダに学習させ、触覚刺激の情報が反映されている皮質領野の同定を実施した．なお，研究成果の論文化においては，視覚野の関心領域の定義方法が重要になるため，全被験者のデータに対して体系的に関心領域を決定する方法を検証した．
このような関心領域を基準とした解析に加え，前もって設定する関心領域に依存せずに，触覚刺激を予想可能な脳活動が生じている脳部位を脳全体から探索するため，サーチライト法を用いた解析を新たに行った．サーチライト法で得られた各被験者個人ごとの大脳皮質上での触覚刺激予測成績マップを被験者間で統合する手法を適用し，被験者間で共通して触覚刺激を予測可能な脳部位を同定することを試みた．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度までに確立した実験方法を用いて論文化に必要な目標被験者数分のデータを収集することができており，実験の実施は比較的順調であったと考えている．しかしながら，被験者間での脳活動の個人差が当初想定していたより大きく，このため視覚領野の関心領域の決定に予定より時間を要した．また，触覚刺激に対する脳活動強度の個人差，脳活動からの触覚刺激の予測成績の個人差の原因なども十分説明できていない．この点は，論文化にあたっても問題になることが予測され，今後の研究において一定の回答を見出すべき問題として残されている．
また，当初研究計画に含んでいた視覚野における触覚刺激の情報表現と，その触覚刺激と相同な特徴量をもつ視覚刺激の脳内表現との比較検証については，一部実施済みであるものの，現在優先度を下げている．この解析には，視覚野の脳活動からの触覚刺激の予測成績が十分に高いことが前提として必要とされるが，実際にはそうならない場合が多いことが発見され，信頼度の高い解析を行うのが難しいことが明らかになったという現状があるためである．
このような状況から判断し，（３）やや遅れているの評価が妥当であると考える．
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| Strategy for Future Research Activity |
研究成果の論文化に向けた必要なデータの計測および解析手法の確立は概ね完了したと考えているので，今後はこれらのデータを体系的に解析し，結果をまとめ，論文として公刊することを計画している．
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| Causes of Carryover |
晴眼者を被験者とした触覚刺激実験は概ね完了し，論文化を目指した最終解析を実施している．一方，研究の進展に基づき，当初期間内で盲人被験者１名で同様の実験を行う機会を得た．興味深い予備結果が得られているが，共同研究者ならびに被験者の予定が合わず，再現性確認の実験が当初期間内で叶わなかった．これを実現し，両者の結果を比較することは，本研究の目的の精緻な達成につながると予想され，そのための実験費用を確保しておく必要がある．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の通り，盲人被験者の実験のための実験費用として使用する計画である．
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