2015 Fiscal Year Research-status Report
操作時間を軸とした安全運転を阻害しない車載ヒューマンインタフェース機器設計支援
Project/Area Number |
26330181
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
小坂 洋明 奈良工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (60362836)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | カーナビ / 画面操作 / 操作時間 / 画面情報量 / 画面設計 / 運転行動 / 視認時間 / 認知・判断パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、カーナビなどの車載機器にある画面について、画面中のボタン選択時間を設計目標として与えた場合、その目標を満たす画面情報量、つまり文字数や文字の大きさ、ボタンの大きさ、個数やデザインと、画面とドライバーとの距離、位置関係が決定できるようにすることを目的とする。 平成27年度は、ドライビングシミュレータを使った実験の準備を行い、実験を一部開始する計画であったが、概ね達成された。 メインタスクとしてドライビングシミュレータで運転をさせるため、DSの走行コースや走行中の発生イベントを考案し、設定を行った。 サブタスクとして、平成26年度は階層メニュー操作を取り上げ、選択肢の数(画面中のボタン数)と操作時間の関係を調べたが、その検討の中で、選択肢の数よりは、選択肢に書かれている文字数やその内容が選択時間に影響する可能性が指摘された。そこで平成27年度は、サブタスクとして画面に文字を表示させ、それを読み取るという比較的単純なタスクを設定し、表示する文字数と操作時間の関係を調べた。 実験の結果、画面中の文字数と読み取りにかかる時間の間には、比例関係があることが分かった。また、画面中の文字数と画面の視認回数の間にも、比例関係があることが示唆された。さらに、文字数が120文字の場合(読み取り時間平均18秒)、大きなふらつきや、曲がる場所を間違えるなど、運転操作ミスが見受けられた。これにより、安全運転を維持するためには、少なくとも画面中の文字数を120秒より少なくする、あるいは読み取り時間を18秒より小さくする必要があることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、ドライビングシミュレータを使った実験の準備を行い、実験を一部開始する計画であったが、概ね達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には、交付申請書に記述した計画通りに研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な原因は、実験における被験者への謝金の予算を計上していたが、被験者全員が自発的かつ謝金は不要とした上で実験に協力してくれたためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き被験者への謝金として使用する他、ドライビングシミュレータの保守にかかる費用に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)