2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Analyzing Non-rigid Objects' Behaviors by Temporal Image Processing
Project/Area Number |
26330209
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大谷 淳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90329152)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 動画像処理 / 早期認識 / 手術 / 事後確率 / 順序情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
手術における看護師不足への対策として看護師ロボットの実現が望まれている。我々は手術者を支援する看護師ロボットの実現を目指し、手術野の動画像を分析し、人間の看護師と同様に、自動的に手術の進行や状況を把握する方法の研究を行っている。既に我々は、傷の縫合手術を構成する6つの段階のうち2つの段階(手術者の手の動きに対応)を早期認識(early-recognition)する手法を提案し、有効性の見通しを得ている。 本期間は、早期認識の対象を、傷の縫合手術における6つの動作に拡張する検討を行った。まずsliding window(複数フレームから構成される)を、傷の縫合手術を撮像した動画像において移動させて、早期認識対象動作の開始候補点を検出する。対象動画像を複数フレームから構成されるセグメントに分割しておき、検出された開始候補点から、Ryooらが提案した早期認識法に基づき、教師データと動的計画法によりマッチングを行う。ここで、このマッチングには、教師データの3D-SIFTとBag-of-Wordsに基づくヒストグラムをセグメントごとに計算して接続したものを特徴量とし、教師データと動画像との類似度を求める。この類似度は開始候補点以降の各時点において計算する。この類似度をベイズ推定による各早期認識対象動作の事後確率の計算式に代入し、事後確率を最大にする動作を見出す。各時点における最大事後確率の最大値を与える動作を早期認識結果として出力する。 2016年度は、前述の早期認識法を、単純に傷の縫合術を構成する6段階に適用する場合と、段階の順序関係を利用する場合とを比較した。50本の手術の動画像を用いる実験の結果、対象動作が開始時点から終了時点までの70%進捗した時点で、順序情報を用いない場合、6つの動作の早期認識率の平均値は82%であった。一方、順序を考慮にいれると平均値は90%に改善された。
|