2015 Fiscal Year Research-status Report
内視鏡医療診断のためのポリープ自動識別と形状・大きさの復元システム
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26330210
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
岩堀 祐之 中部大学, 工学部, 教授 (60203402)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コンピュータビジョン / 医療画像応用 / 知覚情報処理 / 内視鏡画像 / 3次元形状復元 / Shape from Shading / ポリープ検出 / ニューラルネット |
Outline of Annual Research Achievements |
通常内視鏡画像からポリープの大きさとともに,その三次元形状を復元するために,本研究では,内視鏡を奥行方向にずらした2枚の画像から輝度極大点を検出し,それぞれの点で得られる奥行推定量の差が内視鏡のずらし量に一致するときの反射係数を最適化により求める方法を検討した. まず,内視鏡の奥行き方向のずらし量を既知とした場合に,反射係数の値を変数として変えながらずらし量と輝度極大点での奥行きの差を計算することで,その差が最小になるときの反射係数を求めることとした.反射係数が決まれば各点での距離分布を求めるために傾きパラメータを求めるが,これについては1枚で相対的な形状を復元するVBWモデルを用いて初期状態を求め,その結果から得られる傾きパラメータを,形状既知の球を用いてニューラルネットで正しい傾きパラメータにするように学習をすることで,修正する方法を研究し,推定された反射係数と修正した傾きパラメータを用いて距離分布の精度を向上させる方法を開発した. さらに内視鏡の移動量を未知とした場合への拡張として縫合糸をもとに2枚の画像における対応点を決定し,それらから内視鏡移動量の推定,さらに反射係数の推定を行い,ポリープの大きさを推定する形状復元手法を提案した.さらに血管抽出情報からいくつかの特徴点を抽出し,ポリープの大きさを復元するための方法を研究した. ポリープの検出に関する方法としてはDSCエッジフィルタと楕円フィッティング,双曲線フィッティングにより得られる特徴量をもとにSVMで分類するための研究をHSVを用いることで血管情報をポリープのエッジと誤って認識してしまう問題を改善する方法ほか,エッジ情報と色情報を用いた尤度マップによりポリープ候補領域の精度を高めることでランダムフォレストによるポリープ識別を行う方法を研究した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的に基づいて検討を行いながら研究を遂行しており,得られた知見や結果に関する研究発表を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
形状復元の評価としてはより様々な内視鏡画像への適用すること,血管候補を手がかりとした場合のポリープの大きさ復元手法の研究,2フレームからの内視鏡奥行移動量の推定のみならず,動画像からのカメラの運動と距離分布を同時に復元するともに,ポリープの形状と大きさを精度よく復元するための方法の研究が課題である.ポリープ識別の高精度化を目的として学習用画像データセットを自動的に生成する方法他,実証実験にもっていくための研究を進める.
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Causes of Carryover |
パソコンの購入にあたり,予定していた経費よりも値引きとなったことと,平成27年度の研究が効率よく進んだ結果,若干額を次年度に繰越することとなった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の研究において学会発表等で計画的に使用する予定である.
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