2015 Fiscal Year Research-status Report
動画像特徴による形状予測に基づく変形物体の追跡手法の研究
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26330217
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
西田 健次 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人間情報研究部門, 主任研究員 (50344148)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オブジェクト・トラッキング / パターン認識 / コンピュータ・ビジョン / 姿勢推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 変形物体の形状変化予測手法の研究 追跡対象のエッジ画像を用い、特徴点周辺の部分エッジの形状を特徴量として、特徴点の移動速度と加速度を検出する。従来、特徴点の移動速度(オプティカル・フロー)によって、対象物体の変形を検出する手法は提案されていたが、変形を予測する手法とはなっていなかった。また、特徴点の移動速度の検出だけでは、腕や脚などの往復運動のような加速度を伴う運動での予測精度は期待できない。そこで、特徴点の位置を二次のテイラー展開による近似で予測することでエッジ画像に対する形状予測の精度が向上することは提案者によって示されている(ICSS2013採択、Science and Skiing VI 採録)。二次のテイラー展開による形状予測精度向上への貢献に関して、定量的な評価を行った( International Journal On Advances in Systems and Measurement採録)。その結果、対象の画面上で加速度を伴って移動する際に、二次の近似が有効であることが示された。
2. 形状変化予測に基づいた追跡手法の研究 エッジ特徴を用いた変形予測に基づく追跡手法を確立する。画像中に類似の対象が無く、単一の追跡対象のエッジ画像に対して変形予測を行い、予測形状に基づいて追跡を行う手法が本研究の提案者によって提案されている(ICPRAM2014採択)。形状予測手法を用いることで、追跡精度、追跡対象の形状の精度が向上することが示されており、部分隠れに対する対応、一コマ分の隠れに対する復元が実現されている。さらに、複数コマでの隠れを検出する手法の検討を行い、形状予測精度と追跡精度に対する評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特徴点の追跡とそれに基づく形状予測(復元)については、その手法をほぼ確立できたと考える。また、形状予測精度に対する提案手法(二次のテイラー展開を用いた特徴点位置の推定)の効果が、対象の形状変化だけでなく、対象が加速度を伴って移動している場合ににも有効であることが示されており、研究の方向性が正しいことを示していると考えられる。また、隠れの検出に関しても、限定的な状況ではあるが、有効な手法の検討が進んでいる。 一方、特徴点の集合である対象全体の追跡に関しては、対象の移動と変形を独立に評価する必要性が明らかになり、その対応手法を検討している。 これは、研究の進展により、新たに見つかった課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
単一対象の追跡に関して、複数コマの隠れに対する形状復元と精度の高い追跡手法を確立する。対象の移動と特徴点の移動と変形を分離するため、対象の予測形状を表現する特徴量を導入し、それによって、対象の移動量を確定させる。対象の移動量と特徴点の移動量の差分を評価することによる対象の変形の評価を行うことにより、昨年度からのあk代であったスケール変化にも対応したものに発展させる。また、複数対象での実験を可能にするため、まずは、二つの対象が近接して移動している状態の動画での実験を開始する。また、より複雑な背景、より多くの対象が存在する場合に対応するため、背景除去などの手法に関しても、調査検討を進めていく。
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Causes of Carryover |
2015年度は、アルゴリズムの検討、プログラムの作成、データ収集を主に行なっていたため物品の購入の必要がなく、また、論文発表のための基礎実験を行っていたため成果発表に関わる予算使用額が少なく済んだことにより、全体の予算使用額が小さくなった。また、パターン認識分野での主要な国際会議の一つであるInternational Conference on Pattern Recognition(ICPR)が開催されない年であり、調査目的の出張旅費の必要性も小さかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度のプログラム、および、収集されたデータをもとに、2016年度は実験と論文発表を行うため、成果発表に関わる役務、および、主要な国際会議での発表、調査に必要な旅費として使用する予定である。また、これまでは、他の予算で賄うことが出来ていたMATLABプログラム環境の保守費用(約20万円)も、2016年度は、本予算から支出する予定である。
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