2014 Fiscal Year Research-status Report
計算機のマルチタッチ入力面を利用したタッチインタフェース
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26330219
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
椎尾 一郎 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (90297101)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ユーザインタフェース / マルチタッチインタフェース / スマートフォン / アラウンドデバイスインタラクション / 記憶の石 / カーボンコピーメタファ / MagNail |
Outline of Annual Research Achievements |
ユーザがマルチタッチデバイスへ複数の指を当てたことを利用して、ユーザの識別を行い、複数コンピュータ間でデータを移動するインタフェース「記憶の石」の手法を実装し、実現可能性と有用性を確認した。また、実験により、誤認識を最小にする指同定のための閾値を求めた。さらに、マルチタッチデバイス上のGUIにおけるドラッグアンドドロップ操作とシームレスな操作手法を考案し、実装した。これらの結果を、国際会議HotMobile 2015で登壇発表した(採択率は28%)。また、この会議では、登壇発表の8%に当たる登壇発表に対して、デモンストレーション発表の機会が与えられたが、本発表はこれに選ばれ、招待デモ発表を行った。 次に、トラックパッドのような相対的な位置指定と、ペンタブレットのような絶対的な位置座標のモードを、マルチタッチを利用して切り替える「カーボンコピーメタファ」を提案し、この実装と評価実験を行った。通常のトラックパッド動作に加えて、非利き手の複数指を利用して、カーボン紙を抑えるようなジェスチャーを行うことで、ペンタブレットのような絶対位置入力へモード切り替えを行う。これにより、広い画面においてGUI操作を従来の相対座標モードで行い、カーボンコピーを抑えるジェスチャーで、部分領域に対してペンタブレットのように手描き文字入力などを行うことができる。本方式を情報処理学会研究会で登壇発表し、また同学会シンポジウムでデモ発表した(いずれも査読無し)。 最後に、ユーザの爪にネイルアートとして装着した磁石を、スマートフォンの地磁気センサで検出して、人の指の状態を識別して、入力のモード切り替えに利用するMagNailを提案し、動作を利用したアプリケーションを作成し、評価実験を行った。この結果を、日本ソフトウェア科学会ワークショップにおいて登壇発表した(査読付き)し、国際会議IWSC 2014でポスター発表(査読付き)した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「研究目的」と「研究計画」で記載したシステムの両方を実装し、評価を行うことができた。またこれに加えて、カーボンコピーメタファに基づく手法の実装と評価を行った。また、評価実験を行い、人の指の特性を生かした設計手法を示すことができた。これらの結果を学会発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、マルチタッチを利用したインタラクションの考案、実装、評価をすすめる。マルチタッチや押下圧力を利用したインタフェース手法の実用化は急速に進んでいる。このような状況を踏まえ、今後は、指で操作するブロックや物体を利用したインタラクションのように、さらに多様なインタラクション手法を考慮していきたい。
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Research Products
(5 results)