2014 Fiscal Year Research-status Report
医療用嗅覚ディスプレイの開発と嗅覚測定システムの構築
Project/Area Number |
26330229
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡田 謙一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80118926)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重野 寛 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30306881)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 嗅覚ディスプレイ / 嗅覚検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、提案者が発明したパルス射出による香りの微小時間定時手法を用いて、健康診断で使用可能な嗅覚測定システムの構築を行うことである。平成26年度は、測定の際に香りの漏れを感じない装置の開発を目的として、次のような実施計画を立て研究を遂行した。 1. 実施計画ではまず最初に文献調査と学術会議での意見交換を通して、現在研究されている香り提示に関する手法、及びそれらの評価方法、人間の嗅覚特性、嗅覚の受容構造について整理するというものであった。計画に従って、日本VR学会の香りと生体情報研究会、仮想都市とサイバースペース研究会、及び情報処理学会デジタルコンテンツクリエーション研究会に参加し、情報収集、意見交換、研究発表を行った。また国際会議では、ACM ICMI 2014、IWIN 2014、DOS 2014で発表した。 2. 実施計画に従って 嗅覚ディスプレイの医療用ノズルの開発を進め、射出口の大きさ、ノズルの先端までの長さ、そしてノズルの先端の形状などを比較した。開発した3種類のノズルを用いた香り射出実験で、最も装置からの香りの漏れを感じにくいノズルの形状を分析し、鼻腔型のノズルが最も効果的であることを確認した。しかし鼻腔型の場合、被験者もしくは患者の鼻に直接接触することになるので、健康診断のように大量の人間を対象とするには不向きである可能性もあるので、引き続き検討を行うこととした。 今年度の研究でインクジェット方式の嗅覚ディスプレイを用いる場合、インクヘッドから漏れる香りを最小限にするためにはノズルの形状が非常に重要であることが確認できた点が、大きな成果である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した研究計画通り医療用嗅覚ディスプレイのノズル開発を行い、それぞれのノズルの特性を測定した。また、これまでの研究成果も国際会議3件で発表するなど、研究成果の対外的な発信も積極的に行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究は当初の計画通り順調に進んでおり、申請書の研究計画通り粛々と研究を進めていく予定である。
|
Causes of Carryover |
助成金を無駄にせず本当に必要なものだけに使用したため,丁度0円にはならなかった.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品に使用
|
Research Products
(11 results)