2016 Fiscal Year Research-status Report
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26330247
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
鈴木 良弥 山梨大学, 総合研究部, 教授 (20206551)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 論調分類に関する研究発表 / 論調分類結果を利用した要約 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題「語感に基づく論調把握と文書要約への適用」に関して,平成28年度は特に論調タイプの体系化・分類,語感辞書の構築に取り組んだ.関連する研究をまとめ,2編の国際会議論文を発表した. 1編目の"Prediction of Company's Trend based on Publication Statistics and Sentiment Analysis"(論文の統計情報と新聞記事での感情分析をもとにした企業の開発の方向性の予測 IC3K2016 KDIR)では,論文などの文書の統計情報とともに新聞記事内の感情分析を利用して企業の研究開発の方向性を予測する手法を提案した.まずLDAを用いてポジティブな表現とネガティブな表現を分類し,その結果を利用し,SVMにより新聞記事をポジティブな記事とネガティブな記事に分類した.2編目の"Identifying Event and Subject of Continuous News Stories for Multi-Document Summarization" (複数記事要約のための出来事と主題の識別 Human Language Technology 2016 Springer)において,新聞記事要約で必要な出来事と主題の識別手法を提案した.どちらの論文も本研究課題で解決しなければならない論調把握と新聞記事要約に関連する研究である. また語感辞書の構築に関しても「日本語 語感の辞典 中村明著 岩波書店」の見出し語を下敷きに,毎日新聞(1991年から2012年)の社説とコラムから語感に関する単語を抜き出す実験を行っている.語感辞書の構築とその利用について,今年度関連する論文を発表するつもりである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度から行っている「1.語感辞書の構築」は平成28年度も継続して行ってきたが,精度を保ったまま辞書の規模を大きくすることが難しく,今年度も引き続き取り組むことにした. 平成28年度の研究計画は「1.書き手の意見抽出とつながりを考慮した要約生成」と「2.要約に関する定量的な評価と成果の公開」であった.一部研究成果が論文で発表できていない部分があるが,今年度引き続き研究を進めていく予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度に実施してきた「語感辞書の構築」の構築については引き続き実施する.また,平成28年度の計画であった「書き手の意見抽出とつながりを考慮した要約生成」と「要約に関する定量的な評価と成果の公開」については,すでに成果を発表しているが,語感辞書使用の効果を示す結果を今年度研究発表する予定である.
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Causes of Carryover |
計画では計算機と新聞記事データを平成27年度と28年度に購入する予定であったが,以下の理由により平成29年度に購入することにした. 1.平成29年度に行う「辞書の構築」と「要約とその評価」のため,深層学習を行う必要があり,より高性能な計算機が必要であるとわかったため.2.平成28年度までに辞書の構築手法を確立したが,多くの新聞記事を使った辞書の構築は平成29年に行うことにしたため.3.平成28年度に予定していた国際会議に参加できなかったため,平成29年度に参加することにしたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
深層学習を利用するため高性能なGPUとCPUを搭載した計算機を2台購入する.語感辞書作成のためのデータとして新聞記事を購入する.成果発表のため国際会議で研究発表を行う.
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