2014 Fiscal Year Research-status Report
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26330266
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 有央 独立行政法人産業技術総合研究所, ヒューマンライフテクノロジー研究部門, 主任研究員 (00392663)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 意思決定 / 行動選択 / 報酬量 / 負荷量 |
Outline of Annual Research Achievements |
報酬獲得のための行動決定を調べるために、報酬までの労働負荷と報酬量の組み合わせを選択する行動決定課題を2匹のサルにトレーニングした。この課題では最初に、報酬までの労働負荷と報酬量の組み合わせを選択する行動決定課題を行う。この課題では、3段階の報酬量(水1, 2, 4滴)と3段階の仕事量(視覚弁別課題を1, 2, 4試行成功すれば報酬がもらえる)を示唆する9種類の選択肢から2つをサルに提示する。選択肢の明るさがもらえる報酬量を表し、長さが報酬をもらえるまでに必要な試行数を表す。モンキーチェアには、3本のバーが中央と左右に付着されている。サルが、中央のバーを握れば課題が始まり、始めに一つの選択肢が画面の中央に表示される。その後に、もう一つの選択肢が画面の中央に表示される。その後に、表示された2つの選択肢が画面の左右どちらかの場所にランダムに同時に表示される。サルが、左右のバーのいずれかを握れば、対応する選択肢が選ばれ、選ばれた選択肢のみが表示される。行動決定課題終了後に、実際にサルが選んだ選択肢が示す視覚弁別課題を行う。視覚弁別課題では、サルが中央のバーを握れば、画面の中央に注視点が表示され、その後に、赤点が表示され、緑に変われば、サルは1秒以内にバーを離すように訓練されている。本年度は、行動決定課題遂行時のニューロン活動を調べるために、眼窩前頭皮質から記録された単一ニューロン活動を解析した。記録されたニューロンは始めに提示された選択肢と次に提示された選択肢に対する応答の組み合わせによって主に3種類に分類された。これは、提示された選択肢の労働負荷と報酬量に応答するニューロン、始めに提示された選択肢と次に提示された選択肢の差分に応答するニューロン、2つの選択肢の組み合わせに応答するニューロンである。それゆえ、これらのニューロンは、労働負荷と報酬量をコードしている可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記載した26年度の単一ニューロンの解析を行い、主に3種類のニューロンが存在することを発見したので、計画は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の通り、研究を遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた解析ソフトのmatlabではなく、他の解析ソフトを使用したため、matlabを購入する必要がなくなったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度、解析を行っている時に解析に時間がかかりすぎて、明らかに解析用のパソコンが不足したので、もう一台解析用のパソコンを購入する。
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Research Products
(1 results)