2016 Fiscal Year Annual Research Report
Structuring of un-labeled data by machine recognition and its applications
Project/Area Number |
26330286
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松山 泰男 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60125804)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | alpha-HMMアルゴリズム / alpha-EMアルゴリズム / 類似動画像検索 / 脳波認証 / P300波形 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、スマートデバイスの高度化に起因して大量で多様なデータが単発的に利用されるという状況を克服するために、機械学習を用いて無構造なデータを構造化するという目的をもって開始した。平成28年度はその最終年であり、機械学習理論の開発と新たな応用の実現を図った。 この研究で対象とする機械学習理論は、尤度を最大化する手法である。尤度とは、最適化の対象となる確率関数のことであり、大量のデータには統計的性質が出現することに基づいている。従って、それぞれのデータ集団を尤度で抽象化した後は統一的な理論体系を作り上げることができる。この研究では、時系列データを構造化するための数値ラベルとして隠れマルコフモデル用いる理論の一般化(アルファHMM推定法)と、その上位構造である期待値最大化法の一般化(アルファEMアルゴリズム)を完成させることができた。 応用においては、動画像そのものをクエリとして他の類似動画像を検索するシステムを構築した。このとき、数値ラベルとしてはMPEG-7にあるフレームシグネチャとペアワイズベクトル量子化を用いた。そしてそれぞれの動画像の尺の違いを吸収できるM距離(Matsuyama-Moriwaki distance)を創出し、極めて高い類似性検出を可能にした。 もう一つ別の応用例は、脳の信号を用いた連続認証と個人認証である。連続認証とは、ユーザーが間欠的に何回もパスワードを入れることなく、「なりすまし者」であるか「本人」であるかの認証を間欠的に行うことである。この連続認証においては脳のNIRS信号に対して尤度の大小を図り、1%未満の等価エラー率を得ることができた。また、個人認証においては既にPINコードが盗まれているという厳しい問題設定を行い、脳波キーボードとそのときのP300波形を用いて、誤一致率を0とした場合に誤拒否率が3.9%という極めて高い性能を得た。
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Research Products
(5 results)