2014 Fiscal Year Research-status Report
常にユーザの視界内に情報提示する実環境情報投影システム
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26330301
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
今井 順一 千葉工業大学, 情報科学部, 准教授 (30401623)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インテリジェントルーム / 実環境情報投影 / 視界推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は「システムからユーザへ提示される情報は常にそのユーザの視界内に投影表示される」「投影された情報は仮想タッチインタフェースとしてシステムの操作や情報入力にも利用できる」「センサ及びプロジェクタは環境埋め込み型とし,ユーザは機器の装着を必要としない」の3点を特徴とする実環境情報投影システムの実現を目的とする.この実現により,機器装着などの負担を強いることなく人間が情報へ簡便にアクセスすることを可能にし,日常生活空間へのセンシング技術及び情報提示技術の浸透・定着に大きく寄与すると期待される. 本年度は,複数センサの協調による複数ユーザの視界・死角推定技術の開発,及び複数プロジェクタの協調による情報投影技術の研究開発の一部を遂行した. 1.複数センサの協調による複数ユーザの視界・死角推定技術の研究開発を行った.環境に配置したセンサ群から複数ユーザの頭部姿勢及び周囲環境の状態を認識し,それぞれのユーザが「見えている領域」「見えていない領域」を識別できるようにした.このとき,環境に配置した複数のセンサを連携し,より広い範囲に対する推定を実現するとともに,複数ユーザに対して同時に推定できるよう従来技術からの改良を行った. 2.複数プロジェクタの協調による情報投影技術の研究開発の一部を行った.計算機で制御可能なパンチルト雲台に小型のレーザープロジェクタを搭載して一つのユニットとし,これを複数台作成して環境に配置した.そして,これらが協調して実環境上の任意の位置に情報を投影できるようにした.その際,投影面に対する歪み補正を行うことで複数の投影画像の重ね合わせを実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に実施予定だった「複数センサの協調による複数ユーザの視界・死角推定技術の開発」について概ね達成できたことに加え,平成27年度以降に実施予定だった「複数プロジェクタの協調による情報投影技術の研究開発」の一部にも着手したため,「当初の計画以上に進展している」と評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き,概ね申請書記載の当初計画に沿って研究を実施していく予定である.具体的には「複数プロジェクタの協調による情報投影技術の研究開発」「視界推定技術・情報投影技術の統合による情報提示システムの構築」「投影情報に対するユーザ動作認識技術の研究開発」「システム統合及び評価実験」などが研究項目となる.また,得られた研究成果は論文や学会発表の形で広く公表していく予定である.
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