2015 Fiscal Year Research-status Report
空間の最適な再構成における移動モジュールの振る舞いに関する研究
Project/Area Number |
26330302
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
李 周浩 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (80366434)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 空間知能化 / 移動モジュール / 最適配置 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、空間の最適な再構成における移動モジュールの振る舞いについて解明することである。既存の知能化空間はセンサ、アクチュエータなどを空間中に分散配置して中にいる人を支援した。しかし、既存の知能化空間は人の位置や活動の目的によって常に変化する最適なデバイス位置に対応することは困難であった。この問題を解決するために天井や壁面上を移動する移動モジュール(Mobile Module, MoMo)が考案され、本研究ではMoMoに搭載されたセンサやアクチュエータなどを空間の状況に合わせて最適に配置する、MoMoの振る舞いの解明を目指す。
平成27年度の研究実施計画では、初年度の研究継続を基本としながら条件を複雑にしてこれまで開発した内容を深化させ解決することとした。デバイスの種類を増やしてデバイスモデルの種類も増やし、最適解を求めるための評価関数の改善もこの年度の研究目標とした。
本研究の目的と平成27年度の研究実施計画に沿って研究を行い、その成果を国内外の学術会議にて報告した。また、MoMoの移動メカニズムについては国際学会誌に投稿し、掲載された。東京、大阪などで行われた展示会にも参加し、これまでの研究成果を披露した。平成27年度の主な研究実績を以下に述べる。まず1点目に、MoMoのハードウェアメカニズムを改善し、従来より高速で安定的に移動できるようにした。これにより、デバイスの再配置時間の短縮が期待できる。2点目にコンピュータシミュレーションを通して、複数台のMoMoに複数台のデバイスが搭載された場合に、空間内の状況下で提案手法により最適な再配置ができることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に開発したデバイスのモデリング手法が当初計画したやり方より優れていることが確認できたため、計画を変更し新しい手法で研究を進めた。また、当初のMoMoでは安定した移動ができない問題が発生し、この問題の改善のためにMoMoのメカニズムの改善を行った。しかし、アルゴリズムの変更、MoMo試作機の再製作などで時間がかかり、複数台のMoMoを用いた実験は実現できず、コンピュータシミュレーションのみにとどまった。計画通りではないものの概ね計画通りに進められているため上記のように評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の研究実施計画に基づいて研究を推進する予定である。基本的にはこれまでの研究の推進方策を踏襲する予定であるが、トラブルで一部の計画を変更したこともあったため27年度に達成できなかった部分を引き続き行いながら、最終目標の達成を目指したい。また、研究の成果を学術講演会、各種展示会を通して広報する予定である。
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Research Products
(6 results)