2014 Fiscal Year Research-status Report
内骨格生物における筋肉配置の潜在的意義の解明とロボットの動作生成への応用
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26330303
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
木野 仁 福岡工業大学, 工学部, 教授 (50293816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 健二 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80392033)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 収束条件 / 幾何学条件 / リアプノフ関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋骨格構造を有するシステムに対し、釣り合い内力をステップ入力することで、センサレスでフィードフォワード位置決めする手法について、無重力化での2リンク6筋システムを対象に解析を進めた。 今回は第一段階として、2リンクシステムに解析の対象を限定し、目標姿勢への収束性を入力されるポテンシャルとリアプノフ関数を用いて解析した。その際、目標姿勢への収束性は筋肉の配置に強く依存する。そこで、筋肉の幾何学モデルとして2次のテーラー展開を用いることで近似し、関節角と筋肉長との関連を明らかにした。 さらに、ポテンシャル解析とリアプノフ関数によって得られた収束条件の結果から、近似した筋肉長におけるテーラー展開の各係数の満たすべき条件を明らかにした。 これれらの結果に基づき、シミュレーションを用いて導出した条件の検証を行い、有用性を確かめた。また、シミュレーションのモデルでは極めて理想状態であるため、リニアアクチュエータを6つ用いた、2リンク6筋システムを作成し、同様の検証を実機においても確かめた。 これらの結果については、初期研究成果として、国内での学会発表を複数行い、また、ロボット関連の国際英語論文誌であるIEEE Transaction on Roboticsに投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画において、平成26年度に行う予定であった(1)筋肉のモデル化、(2)筋肉配置の数学的証明、(3)多リンクを有する内骨格ロボットの設計などを行うことが出来た。 具体的には、(1)についてはテーラー展開での幾何学モデルの構築を行い、有用性を確かめることが出来た。また、(2)については、収束性の条件として筋肉長のテーラー展開の満たすべき係数を明らかにした。(3)については2リンク6筋ロボットを作成し、実験を行うことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階までの研究では、対象とするシステムを2リンク6筋肉システムに限定して、解析を行った。今後の研究としては、当初予定したように、自由度が増加したより一般的なシステムの解析を進める。また、さらに拡張した超冗長システムなどについても解析の準備を行い、シミュレーションや実験機の作成を検討する。
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Causes of Carryover |
計画当初、購入を予定していた3Dプリンタについては、当該年度において使用しなかったため、購入を見送った。一方で、プレゼンテーション用などにタブレットPCを購入したため、差額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額については、実際のロボット作成のための3Dプリンタの購入を再度検討する。
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Research Products
(7 results)