2014 Fiscal Year Research-status Report
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26330329
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大西 昇 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (70185338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 博章 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (70283421)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 心電図 / 心拍変動 / 独立主成分分析 / 自律的調節機能 / 計算機診断支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
心拍変動rはr =Asとモデル化できる.sは右心房の洞房結節(sinoatrial node,心拍を刺激つペースメーカとして機能)からの独立なスパースな信号,Aは基底関数からなる行列で,ポピュレーション符号(神経符号)と呼ぶ.独立成分分析により,独立成分sと分離行列 W=A求め,Wの逆行列としてポピュレーション符号Aを得る.健康人(54名),睡眠時無呼吸症候者(35記録)および心不全者(29名)の3つグループについて,ポピュレーション符号(A)を,通常の独立成分分析と(パワーは相関を許す)トポグラフィック独立成分分析により求めた. 得られたポピュレーション符号について,時間-周波数の空間における,各符号語(フィルタ)の分布を観察・比較した.通常の独立成分分析による分布は,健康人では0から0.5Hzの間に均一に分布するが,睡眠時無呼吸症候者と心不全者では0.15Hzの低周波数に集中していた.一方,トポグラフィック独立成分分析の場合,3つのグループとも重なりがない均一な配置であった.すなわち,健康人と同じ均一な分布が,心臓に問題がある人にも観察された.つぎに,フィルタの中心周波数(CF)と帯域幅,CFと包絡線,CFと共振のQ,およびCFと減衰率,の相関を調べた.フィルタの中心周波数と帯域幅の分布を見ると,3つのグループでの視覚的な差は小さい.これは,異なる心拍変動の符号化が類似していることを示す. 以上のことから次のことが推察できる.右心房の洞房結節の各細胞は独立なユニットとして振舞う.しかし,心臓の不調や疾患がある場合には,細胞群の集合体として,心拍動を維持できるように昨日している.すなわち,心臓に問題がある場合でも,その自律制御を維持できるように,ペースメーカ細胞の構造を適応させ得ることを示唆する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記載の項目を予定通り実施し,その成果を神経回路学会の全国大会で発表した.また,協力研究者のFausto Lucena博士(ブラジル)を招聘し,研究を共同で実施したことにより,当該研究の進捗を良くし,かつ今後の課題が明確化されたと考える.なお,本年度の成果を,国際的な学術誌へ投稿する準備中である.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題申請書に記載した通りに,H26年度に計画した研究を実施し,計画の変更が必要となる事態も発生しなかった.よって,申請書に記載した計画に基づいて,当該分野の専門家との共同研究を強力に進めながら,今後の研究を実施する.
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Causes of Carryover |
共同研究実施のために招聘した研究者(Fausto Lucena博士,ブラジル)が帰国する際,航空会社のストのため,飛行機をキャンセルし,あらたな航空券を購入することになった.これにより経費が不足することになったので,帰国旅費は運営経費(校費)から支出することになった.その結果,2万円強の次年度使用額が発生した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額はH27年度経費に加算して,申請書に記載した研究の実施のために,有効かつ効率的に使用する.
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Research Products
(1 results)