2015 Fiscal Year Research-status Report
郵送調査とWeb調査のハイブリッド調査から完全Web調査への移行に関する研究
Project/Area Number |
26330346
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Research Institution | Aomori University |
Principal Investigator |
小久保 温 青森大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (50295953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 泰秀 青森大学, 社会学部, 教授 (40226189)
渡部 諭 秋田県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40240486)
吉村 治正 奈良大学, 社会学部, 教授 (60326626)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ウェブサービス / 社会調査 / 認知心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、最新の情報技術、社会調査法、および認知心理学の研究成果を統合して、社会調査に応用することにより、調査法を改善することである。具体的には、郵送による質問紙調査とWeb調査を統合したハイブリッド調査が、従来の郵送による質問紙調査の改善版となることを検証することが第一の目的である。第二の目的は、Web調査が郵送による質問紙調査に替わって、今後の社会調査の主役となる可能性を評価することである。 平成26年度には、本研究に先立ち、環境配慮行動をテーマとした社会調査を郵送による質問紙調査とWeb調査で実施した。その際に使用した調査票について、CASM(Cognitive Aspects of Survey Methodology)の認知面接法により、調査対象者から設問の文章表現や選択肢の項目などについて解釈の多様性や論理性などに関する意見や感想を得て、これをもとに改善を検討した。 平成27年度は、これまでの研究を元に本調査を行う予定であったが、実施することができなかった。その理由は、研究代表者が膝半月板を損傷し、身体的に不自由な状況になり、日常生活にも支障を来し、長期の入院加療が必要となったためである。 本調査には進むことはできなかったものの、関連研究の調査と検討、調査票の作成と倫理委員会の許諾、ICT機器の普及とトレンドにあわせたWeb調査プログラムの改良に取り組んだ。近年の関連研究としては、われわれとは異なり無作為抽出した標本ではなく、モニター登録された標本を対象に行われた調査などがある。われわれの近年の研究とは、回答回収率などに異なる傾向が見られ、標本の偏りが推測される。 なお、研究代表者の病気の治療は進んでおり、平成28年度前半に本調査を実施するべく、標本抽出などの準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」に記したように、研究代表者が病気により、日常生活に支障を来し、長期の入院加療が必要となったため、平成27年度に実施する予定だった本調査を実施することができず、研究発表も行えなかった。 本調査は平成28年度前半に実施する予定であり、標本抽出の準備をすすめている。本調査にすぐに取り組めるように、平成27年度は関連研究の調査と検討、調査票の作成と倫理委員会の許諾、ICT機器の普及とトレンドにあわせたWeb調査プログラムの改良に取り組んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、平成27年度に研究代表者の病気のために実施できなかった本調査を実施する。そのために必要な調査票の作成と倫理員会の承諾は得られている。今後、函館、青森、八戸、秋田、盛岡の5都市で各200人ずつ選挙人名簿から標本を抽出し、郵送による質問紙調査とWeb調査のハイブリッド方式による本調査を実施する。そして従来の郵送による質問紙調査を改善するためにWeb調査の調査結果が役に立つかを、過去に類似した方法で実施した社会調査の結果と統合して評価する予定である。 その後、Web調査の社会調査としての有効性を評価する予定である。その際に、近年注目を集めているパラデータを活用して分析に取り組むことを検討している。また、Web調査におけるデバイス間の相違を評価し、その補正方法を検討したいと考えている。
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Causes of Carryover |
平成27年度の予算は、多くの割合が社会調査の費用であり、調査票の作成・発送・回収・整理と調査謝礼になどになっている。 「研究実績の概要」に記したように、研究代表者が病気により、日常生活に支障を来し、長期の入院加療を行ったため、平成27年度に実施する予定だった本調査を実施することができなかった。このため、平成28年度使用額が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に実施する予定であった本調査を、平成28年度前半に実施する予定である。 本研究の予算の多くは本調査の調査費用であり、この調査を実施することにより執行しきる予定である。
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