2014 Fiscal Year Research-status Report
病院および地域おける医療サービスシステムの工学的モデル化と検証
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26330354
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
高木 英明 筑波大学, システム情報系, 教授 (30260467)
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2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 医療・福祉 / サービス工学 / 数理工学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
筑波大学附属病院医療情報部から平成22～23年度における全ての入院患者について入院から退院までの病棟間移動のログの提供を受け（患者名は暗号化）、まず、産科患者だけを抽出して、患者の流れを待ち行列ネットワークでモデル化した。その結果、毎日の平均入院数と患者の在院日数の確率分布が与えられると、各病棟に毎晩在院する患者数の確率分布が計算でき、それが実際に観測されたデータとよく一致することが確認できた。その研究をfull paperとしてまとめ、この分野の専門誌である審査付き学術論文誌 Health Care Management Sceince誌に投稿した。
これに続けて、平成26年度には、同病院の小児科患者の病棟間移動のデータを整理し、解析が可能な状況を作った。また、連携研究者が勤務するつくばセントラル病院の研究倫理委員会の承認を経て、同病院の平成25年度における全ての入院患者に関するデータが得られたところである。
理論的研究においては、人間にサービスするシステムの特徴をとらえた「複数のサーバが客の優先度に応じた順序でサービスを行い、待ちきれなくなった客が離脱することがある待ち行列モデル」の研究結果が海外の審査付き学術論文誌に採択・発行されている。同じ優先度の客どうしでは、先着順にサービスされる場合と後着順にサービスされる場合を解析した。さらに、優先度が高い客によるサービスの割り込まれ方として、サービス中には割り込まない「非割り込み式」の場合は解析が完了し、サービス中でも割り込む「割り込み式」の場合について、解析を進めた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来の研究成果をサービス科学の国際学会SRII Global Conference 2014 (San Jose, 2014年4月)で発表し、IT Innovation for Health Care Services部門でBest Paper Awardを受賞した。
また、複数サーバがある優先度処理待ち行列モデルの理論的解析に関する一連の論文が着実に海外の審査付き学術論文誌に採択されている。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度には、新たに小児科の入院患者について２年間にわたる病棟間移動のデータについて、病棟間移動の理論モデルを構築するとともに、手術室のスケジューリング問題の研究を開始する。
複数サーバがある優先度処理待ち行列モデルの研究においては、割込み優先処理の場合の解析を進める。
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| Causes of Carryover |
平成26年度は、勤務先の筑波大学において、部局長・大学執行役員を務めていたので、予定していた海外での研究発表等ができず、旅費を十分に執行できなかった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
筑波大学を平成27年3月31日に定年退職したので、平成27年度からは、旅費と計算機環境・研究図書等の整備のために、経費の使用が見込まれる。
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[Presentation] 待ち行列理論に魅せられて2015
Author(s)
高木英明
Organizer
日本ＯＲ学会2014年度確率モデルシンポジウム
Place of Presentation
東北大学片平キャンパス（宮城県仙台市）
Year and Date
2015-01-22 – 2015-01-24
Invited
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