2015 Fiscal Year Research-status Report
社会関与によるコミュニティ再生の可能性に関する実証研究-地域知能を軸として-
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26330385
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
中根 雅夫 国士舘大学, 経営学部, 教授 (70217785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉野 隆 国士舘大学, 21世紀アジア学部, 教授 (40319025)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地域リーダ / 住民のつながり / 相互信頼の醸成 / Everyday maker / RCの場の設定 / ご近所の底力 / Empowerment / 地域社会関与 |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度には,26年度の予備アンケート調査に引き続き、インターネットアンケート調査(Web調査)の手法を採用し,北区,品川区,世田谷区の東京都3区を対象に各区800名,合計2,400名の回答を得た。予備アンケート調査結果を分析した結果,明らかになった次の点を修正した。 (1) Web調査は,匿名回答なので,特に多肢選択設問において,極端に多くの選択肢を回答してしまうといった不自然な回答が散見され,精度を疑問視する結果となる。設問の仕方,選択数の指定に工夫が必要であった。 (2) 中年者は仕事に忙殺され地域活動への参加が少なくなりRCに関心を持たないのではないか,高齢者はICTの仕様が不得手でありアンケートに回答しないのではないか,といった懸念を持っていたが,Web調査会社の回答数目標設定によって,この懸念は解消された。 (3) 各区175名前後の回答者ではやはり少ないので,さらに多数の回答者を集める必要があった。 この結果にもとづき,有効性を高めたアンケート項目を作成し,平成28年2月に本番アンケート調査を実施した。本調査研究の目的は,区レベルの地域コミュニティとしての3区の間に存在するであろう差異を検出し,その差異を説明できるモデルを作成することである。主に2012年に収集された統計データ(61種)と本番アンケート調査データ(40種)をもとに,まず3区の間の差異を説明できるか否かを現在確認中である。また,その裏付けとして,北区,品川区の地域振興担当者,北区町会自治会連合会会長にヒアリングを行った。また,26年度調査結果をまとめて,国士舘大学経営学部紀要『経営論叢』に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
27年度には,次の3項目を実施した。 a. アンケート調査の実施 調査対象地域に対してWeb調査を実施し,回答結果を分析し,「良好なRC」と「良好でないRC」の差異をCIIで説明するモデルを開発中である。1地域あたり800人の回答を収集した。 b.アンケート調査結果を分析し 回答者のデータをもとに,先行調査で得られたCIIモデルの適合性を確認している。 CIIモデルの作成には着手し始めたところである。
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Strategy for Future Research Activity |
地域知能CIの本質に関する理論の整理,説明因子のさらなる検討,具現性の高い政策性をもったモデルの構造などに関する議論を行う。 3区の区役所,地域活性化に関連しているNPO法人などへのさらなるヒアリングを行う。 われわれが行った地域社会のつながりに関する実態調査結果(特色ある研究及び自主研究)及び本研究の地域コミュニティへのヒアリング調査結果を踏まえて,CIIモデルの確立を目指す。
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Research Products
(1 results)