2015 Fiscal Year Research-status Report
形式概念分析とグラフマイニングによる効果的なオンライン学習百科事典の構築
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26330393
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
延原 肇 筑波大学, システム情報系, 准教授 (80359687)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 情報推薦 / 位置情報サービス / グラフ / ライフログ / 状態遷移モデル / 嗜好推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
著作権等の諸問題により、当初、研究のターゲットとしていた学習百科事典の利用が困難となったため、提案手法の本質的な部分を活用することのできる、移動履歴を利用したサービスをターゲットとすることにした。具体的には、iPhoneデバイス上で稼働するアプリケーションを対象とし、このアプリケーション内におけるスポット情報の推薦部分の精度向上を目的とし、研究を展開することとした。
このアプリケーションにおけるスポット(場所)推薦では、スポットをグラフの接点(ノード)、隣接あるいはユーザが連続的に移動した履歴等に基づき、グラフのノード間のリンクを定義し、グラフ構造としての状態遷移行列を定義することができる。本研究では、ユーザ毎の履歴に基づき、この状態遷移行列を算出することで、ユーザプロファイルを行う。このプロファイルデータに基づき、それぞれのユーザに適したスポット情報を推薦する手法を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた学習百科事典から、位置情報サービスへ切り替えることによる研究の進捗の遅れが心配されたが、予想よりも早く、切り替えが完了するとともに、提案手法の構築ができたこと。
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Strategy for Future Research Activity |
学習百科事典では、ノードが単語情報、ノード内説明文において出現した単語がリンクとしての接続情報として取り扱っており、単語や説明文が、形式概念分析の概念構造を直接的に形成できると予想していた。今回、ターゲットを学習百科事典ではなく、位置情報サービスに切り替えたことで、ノードの性質が劇的に異なり、特に、テキスト情報が学習百科事典に比べて決定的に不足するという状態であることが判明している。当初、形式概念分析に基づく推薦精度向上を目標としていたが、テキスト不足による当該手法が機能しないという問題が発生することが予想されるため、中核として採用する手法を、テキストベースはなく画像ベースの方法に切り替える予定である。
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Causes of Carryover |
本研究成果の論文印刷費用として使用予定であったが、当該費用よりも残額が少なかったため、この残額と次年度の予算からの経費によって、支払うことにしたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の経費とあわせて論文印刷費用として利用する。
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