2016 Fiscal Year Annual Research Report
Design of Algorithm to Automatically Determine Bowing Directions for Violin-playing Robot
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26330422
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
渋谷 恒司 龍谷大学, 理工学部, 教授 (20287973)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | バイオリン演奏 / ロボット / 弓付け / ビブラート |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,右ハンドについて,人間と同等の5指による演奏を目指した.また,弓付けに影響を与えると考えられるビブラートについて,被験者による実験とハードウエアによるビブラート音の実現を目指した. 現在の右ハンドは弓を固定するのみの機構であり,人間の形状とは大きく異なっている.弓付けする際,こうしたハードウエアの違いが実際に生成されるボーイング動作に影響を与えると考えられる.そこで,5指を有する右ハンドによるボーイングを目指した.5指の関節すべてを駆動させるのは現実的ではないと考え,駆動すべき関節を選択し,それらをケーブルとワイヤー通してDCモータにより駆動させた.その結果,弓を把持して演奏することは可能だったが,いくつかのハードウエア上の問題から,生成された演奏音の質は低いものとなった. ビブラートに関しては,アマチュア演奏家1名を被験者として被験者実験を行った.自由にビブラートを付けて演奏してもらい,その際の演奏音を分析した.その結果,ビブラート音が音程だけでなく,音量も10dB程度変化していることがわかった.また,ビブラートの周期も2~3Hzであった.次に,それを実現するための左指の機構を試作した.試作したのは,振動モータを用いた方法と,スライダクランク機構を用いた方法である.実験の結果,クランク機構は,音量に関しては人間のビブラート音と同程度の変化を与えることができたが,振動モータではトレモロのような音になった.これは,振動モータの振幅が小さすぎたためと考えられる.しかし,スライダクランク機構も寸法が大きくなるため,実機への搭載にはより詳細な検討が必要である.
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