2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on environmental monitoring of Arctic tundra lakes by using radar data
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26340014
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
若林 裕之 日本大学, 工学部, 教授 (30434070)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 合成開口レーダ / 北極域 / 環境計測 / リモートセンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
アラスカ北部バロー周辺のサーモカルスト湖(ツンドラ湖)を対象として、昨年度に引き続き過去20年以上にわたり蓄積されているSARデータ(JERS-1, ERS-1/2, ENVISAT, ALOS)の収集および解析を実施した。前年度までに整備したSARデータ解析設備および研究協力者用の解析PCについて、計算性能の増強および無停電電源整備を実施した。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)およびヨーロッパ宇宙機関(ESA)が保有しているSARアーカイブデータについては、JERS-1、ALOS、ERS-1/2、および ENVISATデータを調査しすべてのデータの注文および入手を完了した。解析期間中の連続したデータが存在しない期間について、有償SARデータでの解析を検討したが、使用できる観測データが存在しないことがわかった。従って、すべての期間における解析については断念し、バロー地区の気象(気温)データから算出した積算寒度を基にして、推定氷厚とSARデータ解析を実施した。 各年の10月1日からの積算寒度を使用することによって、水深の小さな湖ではFloating iceからGrounded iceに変化する積算寒度を算出することが可能であることが判明した。また、水深の大きい湖についても、湖氷の後方散乱係数の上昇速度と積算寒度に関係があることがわかり、後方散乱係数から湖氷の成長速度を算出できる可能性が示された。 2016年以降の期間について、ESAが打ち上げたSentinel-1に搭載されたCバンドSARデータを湖氷モニタリングに使用可能か否かを検討した。Sentinel-1はScanSAR運用が基本運用であり、観測入射角がERS-1/2よりも大きくなってしまうが、後方散乱係数の入射角特性を考慮することによって、ツンドラ湖のモニタリングが可能であることを示すことができた。
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Research Products
(2 results)