2016 Fiscal Year Research-status Report
未利用ゴム資源の活用をめざした植物培養細胞中での高機能ゴム分子生産
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26340074
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大谷 典正 山形大学, 理学部, 准教授 (40302286)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バイオマス / 未利用植物資源 / 天然ゴム / カルス |
Outline of Annual Research Achievements |
持続可能な社会の構築に向けた取り組みから、ゴム産業においても化石燃料由来の合成ゴムから植物由来の天然ゴムへと原材料がシフトしつつある。しかし、世界で消費される総ゴム量の半分近くをパラゴムノキにたよっているため、国内におけるゴム資源の開発が求められている。そのため未利用天然ゴム資源として雑草が生産するゴムは、将来のエネルギー資源として注目されている。成長の早い雑草での天然ゴム生産の可能性が見出されれば、未利用バイオマス資源から貴重な天然資源への転換が望める。これまでに獲得した遺伝情報から推測されるゴム生合成に関与すると考えられているタンパク質群を単利精製し、それぞれの酵素機能解析を行った。重合に関与する酵素単独では細胞中と同じようなポリマー生成物は見いだせないものの、複数の酵素群を用いることで取り込み活性は飛躍的に大きくなることがわかった。これまで考慮されてきていなかった酵素反応の反応場として、脂質‐ポリマー粒子に各酵素を結合させた構造体である人工的疑似ゴム粒子 (Pseudo-Small Rubber Particle)の作成を試み、天然ゴムのゴム粒子と同程度の大きさの精製に成功した。水系での有機合成反応を推進する上で期待できるものと考えている。一方、複雑な天然ゴムの分子構造形成の一因と考えてられている非ゴム成分とシスポリイソプレンとの結合に関与すると推測される官能基を雑草由来の低分子ゴムから同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
。これまで様々な生物由来CPT機能解析から本来の酵素反応に最適環境にないことが示唆された。解決策として、脂質‐ポリマー粒子に酵素を結合させた構造体である人工的疑似ゴム粒子 (Pseudo-Small Rubber Particle)の作成に成功した。これらの成果は天然ゴム生合成モデルの再現として十分に期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
パラゴムノキLatexに含まれるゴム粒子を疑似的に作製し、その機能活性を行うことでゴム生合成機構の知見を得る事を目的としての研究を展開する。これまでに獲得した人工的疑似ゴム粒子をもとにして、担体ポリマーの種類並びに結合させた関連タンパク質の結合状態を蛍光顕微鏡で観察しながら安定化の条件を見出す。得られた粒子でのゴム重合活性を評価する。
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Causes of Carryover |
学会出張時に体調を崩し、その後、加療に半年程度を要した。自然に繁殖する植物材料を研究資源とするために、その間の試料採集や当該実験が遅れているために次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初の使用計画通りの実験研究を遂行するために使用する。
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Research Products
(6 results)