2014 Fiscal Year Research-status Report
多主体連携による持続可能な地域社会経営:共創型環境ガバナンスの構築過程の検証
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26340117
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
野田 浩資 京都府立大学, 公共政策学部, 准教授 (60250255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 利幸 福井県立大学, 看護福祉学部, 准教授 (40315841)
霜浦 森平 千葉大学, 園芸学研究科, 助教 (40372354)
平岡 俊一 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (70567990)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 環境ガバナンス / 持続可能性 / NPO / 協働 / パートナーシップ / 住民参加・市民参加 / 環境社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、共創型ガバナンスによる持続可能な地域社会の形成の条件について、実証的、理論的研究を進めることを課題としている。ガバナンス論と社会関係資本の文献レビューを進めるとともに、メンバー間の議論によって理論的フレームワークの共有を進め、各調査対象地域において実証的データの蓄積を進めた。 琵琶湖の水環境保全に取り組んでいるNPO法人「びわこ豊穣の郷」に対して、コアメンバーを対象とするインタビュー調査、および、一般会員・賛助会員を対象とするアンケート調査を実施した。地球温暖化をめぐる連携・協働に関して、京都府下の自治体と住民団体(パートナーシップ組織、NPOなど)を対象としてアンケート調査を実施し、また、自治体担当者へのインタビュー調査を実施した。 これらのデータの詳細な分析は次年度におこなうが、「びわこ豊穣の郷」の会員に対しては、、今回調査の実施により、これまでの調査との比較による経時的な分析が可能となった。京都府調査においては、京都府の南部地域と北部地域での温暖化防止をめぐる連携・協働の傾向が異なることが示され、地域特性や社会関係資本の傾向が地域での温暖化防止活動における連携・協働に影響を与えることが示されるている。これらの調査を通じて、それぞれの地域における環境ガバナンス形成と社会関係資本などの諸条件の連関について、地域間・事例間の比較分析のためのデータを蓄積することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究においては、地域・事例間の比較とそれに基づく理論化・一般化が課題であるが、平成26年度に実施したNPO会員調査、自治体調査により、以後の研究の基礎となる有意義なデータを収集・蓄積することができた。これらのデータの分析を進めることによって、参加の構造、協働組織の経営について、経時的比較、地域間比較を進めていくことが可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の調査により収集・蓄積されたデータの分析を進める一方、他地域での現地調査、データ収集を進める。各地域での社会統計データを収集し、地域社会の持続可能性の構造について、参加の構造論と環境ガバナンス形成の観点から地域間比較および経時的比較をおこない、一般化とモデル化を進めていく。
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Causes of Carryover |
一部の調査対象予定地域において、先方の都合等によりスケジュール調整が難しく、次年度以降に現地調査を繰り越し、他の地域での現地調査、アンケート調査を優先して進めた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度には、調査対象予定としている全調査地域での現地調査に取り組む。スケジュール調整に留意し、既に着手している地域と並行して、現地調査とデータ収集、分析を進める。
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Research Products
(9 results)