2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26340119
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
松本 茂 青山学院大学, 経済学部, 教授 (00330168)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 環境配慮行動 / 個票データ / 実証分析 / サーベイ論文 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、人々のライフスタイルの違いが環境負荷にどの様な差をもたらしているかを示すことで、家計の消費活動のグリーン化を促進するための課題を明らかにすることである。 より具体的には、(A)人々が環境配慮行動を実践するため、お金と時間をどの様に使うかを考察する、(B)人々の間の多様性が環境政策の策定にどの様な影響力をもつかを示す、ことを目的としている。 そのため、以下の3つの作業を行う予定である。(1)既存の環境配慮行動の経済モデルを拡張する。(2)既存データを用いた簡易な実証分析を行う。(3)アンケート調査に基づいた実証分析を行う。 研究初年度の2014年には、(1)についてサーベイ論文を執筆し、(2)のための個票データを入手し、その整理を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、総務省統計局の社会生活基本調査と全国消費実態調査の個票データを入手し、そのデータ整理を行った。これは、(2)既存データを用いた簡易な実証分析のための下準備である。 また、Matsumoto, S. (2015) にて、環境配慮行動を促す補助金政策が人々の行動にどの様な影響を及ぼすかをレビューした論文を掲載した。これは(1)環境配慮行動の経済モデルの拡張の成果の一部である。 加えて、2014年6月にIstanbulで開催された The 5th World Congress of Environmental and Resource Economistsにて関連調査の報告を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目の今年は、サーベイ論文の内容を踏まえ、よりフォーマルな形で(1)環境配慮行動の理論分析を行う。また、下準備が済んだ既存データを用いて実証分析を行い、論文を執筆し成果報告を行う。また、秋以降に独自のアンケート調査を実施し、春までにアンケートデータの整理を行う。 また、2015年9月にBaselにて開催される The 5th World Sustainability Forum にて関連調査の報告をする予定である。
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Causes of Carryover |
当初の計画より旅費が少なくて済ませられたため、支出を抑えられた。 一方で、次年度のアンケート調査を拡充する必要性が出てきた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
見合わせた物品購入費などはアンケート調査費として支出する予定である。
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