2015 Fiscal Year Research-status Report
問題領域発見の手がかりに着目したデザイン支援システムの開発
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26350013
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
姜 南圭 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (70452985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 秀紹 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90352525)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 手がかり / アイデア発想 / 可視化 / 共有 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究計画は,問題領域発見においてより豊かな手がかりを得ることができるデザインプロセスの仕組みについて分析を行い,その結果の分析から新たなデザイン支援システムの制作における知見を得ることであった.特に本年度はデザイン自身の内的手がかりの多様性がアイデア生成に与える価値を再確認したのみならず,アイデア生成における外部手がかりとしての面白い動画によるポジティブな感情状態がアイデア生成に当たる影響を可視化することができた.また,外部情報からユーザのニースを把握する際に,あるイベントの記録として連続的な時系列のストーリを持つ情報の方が,短編的な停止情報よりアイデア生成により有効的な可能性が大きいと示唆された.その結果はこれから制作するデザイン支援システムのコンセプトに大きくかかわる内容である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究については,研究分担者がそれぞれの領域で当初計画通りに着実に行われている.特に2015年度の研究成果をまとめた論文は,「Potential of Visualizing Preference as Internal Factor for the Creative Process」と「Proposal and Evaluation of Design Support Tools for Logical Collaborative Design Process」そして「A modeling of collaboration mechanism of design process based on Channel Theory」のタイトルで論文集で公開された.また,外部手がかりとアイデア生成との関係を究明した研究成果をまとめた「Effects of Humorous Movie as an External Factor on the Creative Process」の論文が国際デザイン学会IASDR2015に採択されて発表するなど,本研究は高く評価される中で,着実に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,内部手がかりの多様性と豊かな外部手がかりの活用により,生成されるアイデアの質が変化することが本研究により明らかにされつつある.これからは,多様な内部手がかりをもったデザイングループが与えられた外部手がかりをより豊かに使用できる支援システムのコンセプトを基に,デザイン支援システムを提案し,実際のアイデア発想が行われる現場で評価実験を通して,提案するシステムの有効性を明らかにする.特にデザインプロセスに与えられる外部手がかりの種類とその役割をより分析し,より創造的なアイデア発想ができるデザインプロセスへの支援を試み,その成果をまとめる.
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Causes of Carryover |
2015年度は公立はこだて未来大学の特別研究費の支援を受けることとなり,本研究の一部がその特別研究領域と重なっていることからその予算を補いながら使用し,本研究で計画した出費が予定より少し余ることとなった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
デザインプロセス支援システムが当初予定していたものより少し大きく制作される見込みであり,残りの残額をその予算へ補うことを計画している.
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