2015 Fiscal Year Research-status Report
色彩と音楽の感覚統合:脳科学とビジュアル・ルック・デザインの融合科学
Project/Area Number |
26350016
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
浅井 信吉 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (80325969)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 情報デザイン / 感性デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,いままで,顧みられることの少なかった,共感覚的感覚統合を用いた,映像のサウンドビジュアルデザインとそのアルゴリズムを開発する。優れたクリエータがもつ感性を,共感覚を手がかりに、脳科学的に解明・モデル化し、コンテンツ作成には欠かせない音楽・映像のクロスモダリティを利用した映像のビジュアルックを決める共感覚的コンテンツ作成アルゴリズムを開発する。多くの優れたクリエータが持つと考えられる,共感覚とは、『音を聴くと色が見える』『味わうと形を感じる』など、一感覚刺激によって複数の知覚が不随意に引き起こされるクロスモーダル現象のことである。幼児の発達過程で,獲得されていく統合知覚(クロスモダリティ)は人間の感性に決定的な影響があり,共感覚は感覚モダリティ間の関係を明らかにする上で重要な手がかりとなる.本年度は特に、MEGによる脳計測データに対して、使用頻度の高いものと低いものそれぞれに対し、共感覚色とその補色と考えられる色に対する反応の分類、解析をブロードマンの脳地図による部位ごとに行なった。結果、200ms付近でいずれの場合にも多くの部位で、検出される大きな信号の大小の差異が検出された。さらにこれ以外にも300msあたりで、大きな信号が検出される場合のある部位と、そうでない部位が観測されることが確認できた。他方、脳機能と相互関係の面から脳計測結果に対する分析を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、まず、被験者数を増やすためにwebテストにより、継続してボランティアを募集した。また、脳計測においては、使用頻度の高い、低いそれぞれに対し、共感覚色とその補色と考えられる色に対するMEG測定結果の解析を行った。ブロードマンの脳地図における部位ごとに、分析を行った結果、200ms付近でいずれの場合にも検出される大きな信号の大小が検出された。さらにこれ以外にも300msあたりで、大きな信号が検出される場合のある部位と、そうでない部位が観測されることが確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度から継続して本年度は、脳機能と相互関係の面から脳計測結果に対する分析を継続する。また、現在までわかっている音楽⇔色彩原理をさらに詳しく検証し、転調と共感覚色を利用した、ビジュアル定理のアルゴリズム化を並行して行う。
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Causes of Carryover |
購入を予定していたPCの発売が遅れているために、当該年度の購入を見送ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遅くとも今年度前半には発売されるものと考えているので、発売と同時に購入予定。
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Research Products
(3 results)