2017 Fiscal Year Annual Research Report
Design of sound environment for comfortable hospital wards
Project/Area Number |
26350018
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
松本 淳子 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (10379042)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Sound Environment / Noises / Hospital Ward / Annoyance / Comfortableness |
Outline of Annual Research Achievements |
予備調査の結果から,これまでの研究で提示された病棟で発生する騒音源や騒音への対策以外に,複数の騒音源や対策,音環境の望ましさに対して重要と考えられる要素が挙げられた.本調査では,病棟で発生する騒音に対する主観的評価,騒音への対策に関する有効性の評価,音環境の望ましさに関する各要素の重要さの評価について,調べることとした. 調査対象は長野県内の病院であった,回答が得られた109病棟については,病棟の音環境はやや困っており,音環境はやや良くないと感じられていた.時間帯については,日中のみ,ややうるさく,やや不快に感じられていた.病棟で聞こえる音については,職員の話し声はよく聞こえ,ややうるさく,やや不快に感じられていた.音に対する対策については,テレビやラジオを視聴する際の患者のイヤホンやヘッドフォンの利用,病室以外の場所での面会の依頼,病室のドアの開閉を静かに行ったり,出来るだけ病室のドアを閉めておいたりすることや,職員が静かに歩くようにしたり,大声で話したり私語を慎んだりするといった行動が効果的と感じられていた,望ましい音環境としては,静かさだけではなく,会話の声を含む多少の音,不快感の少ないモニタ音やアラーム音,ナースコールの音,壁や天井,床などの防音設備が重要と捉えられていた.加えて,音に関する患者のプライバシーの確保,さらに,騒音に対する職員の意識や教育も非常に重要と考えられていた. これらの結果から,多くの病院では騒音は酷くはないものの,快適とまではいえない環境が多いと推測された,職員が対策を講じて実践し,その有効さが感じられているものが複数みられた.しかし,病棟の設備や機器の問題もあり,簡単には改善出来ない部分が多いが,病棟の音環境をより望ましいものにするには,病棟や病院としての騒音に対する職員への意識づけや教育を行っていくことも今後有効な策になると期待された.
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Research Products
(4 results)