2014 Fiscal Year Research-status Report
時間変化を考慮したエルゴノミクスデザインシステムの開発
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26350034
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Research Institution | Hyogo Prefectural Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 一郎 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 研究員 (80470243)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | デザイン人間工学 / モニタリングシステム / 圧力センシング / 可視化アプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,製品の使用状況をモニタリングする方法について検討した.その方法として,複数のセンサから得られた情報を計測可能なセンシングシステムを開発した.アプリケーションとして,製品を握った時の圧力分布がセンシング可能な可視化アプリケーションを開発した. ハードウェアは,持ち運んで使用することを考慮し,バッテリー駆動とした.メイン基板には8個のコネクタ変換基板を接続可能である.コネクタ変換基板には8チャンネルのセンサ接続口を設けているため,最大64チャンネル(各コネクタ変換基板8チャンネルx8個)のセンサと接続が可能である.コネクタ変換基板ごとに異なる種類のセンサを取り付け可能であるため,8種類の異なるセンサから同時に情報を計測可能である(感圧センサ以外のセンサ情報を計測するためのソフトウェアに関しては,次年度以降に製作する予定).また,接続したセンサデータは無線(Bluetooth)でスマートフォンやタブレットに通信可能である.さらに.スマートフォン等に送られたログデータは,csv形式で保存されるため,計測後にスマートフォンからPCにデータを転送して解析できる. ソフトウェアは,図面データがない製品や人体に対する圧力分布表示にも対応させるための可視化方法を考案した.タブレットやスマートフォンのカメラでセンサを貼り付ける対象物(製品や人)を撮影し,撮影した画像の上から指で触れると触れた箇所がセンサの貼付位置として指定される仕様とした.画像上にプロットされたセンサ位置に指定されたポイント箇所は,紺色のドット表示となり,圧力が加わると力に応じて色が変化する仕様とした.これにより,カメラで撮影可能なものは全てセンサを取り付けてモニタリングが可能となった上,可視化するためのセンサ位置の設定や修正が容易となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は,製品使用時のモニタリングが可能なシステムを開発するための基本構想を検討する予定であったが,次年度で計画していた基板の製作も実施することができた.さらに,感圧センサを用いた圧力センシングシステムとして,身体や製品に取り付けた圧力センサの情報をリアルタイムに可視化できるアプリケーションも作成し,当初の計画以上に進展することができている.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,計画以上に進展して研究を進めることができた.来年度は,これまで開発したモニタリングシステムに関する内容について積極的に学会発表を行う予定である.また,今年度に作成したセンシングシステムの可視化アプリケーションの改良も行う.今年度の可視化アプリケーションでは,圧力分布の可視化に特化していたため,他のセンサを接続した際の可視化方法および時間経過を表現するためのデザイン案を検討する.
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Causes of Carryover |
執行する予定であった「日本感性工学会春季大会の参加費と交通費」および「国際学会(AHFE2015)の参加費」が、手続きの都合上、年度内に支払いが間に合わなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会参加費およびアプリケーション製作費用として使用する予定である。
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