2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the life with continuing relation in super-aged society
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26350039
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
得丸 定子 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00293267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷山 洋三 東北大学, 文学研究科, 准教授 (10368376)
BECKER CARL.B 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (60243078)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者の生きがい / continuing bonds / 世代間交流 / CCRC / エンディングノート |
Outline of Annual Research Achievements |
つながりの3視点について研究考察をつづけた。 1.continuing bondsでは、絆形成のグリーフケアに関わる専門職である僧侶が講読する『月刊住職』に連載の機会を得て、5回にわたりこのことを分かりやすく解説した。第1回はグリーフケア、第2回・3回はソーシャルキャピタルとしての寺院の意義、第4回・5回は臨床宗教師やターミナルケアに関する内容とし、好評を博した。 2.世代間交流では、高齢者と大学生にエンディングノート(EN)記入後、内容比較を行った。高齢者では女性の方が,自分の死の事前準備をしている者が多く、男性の方が自分の死や病について正面から向き合う傾向。高齢者の自己決定の背景には家族に対する遠慮や気遣いなど,個別で複雑な気持ちがあることも示された。記入意義・役割について世代別の違いが示された。大学生にとってENは,自分の将来を見据えて夢や決意を新たにする機会を与えてくれるもの。高齢者には,死を見据えた“人生の店じまい”への心準備に対するサポート役割であった。ENは,各世代の人生課題を乗り越える手助けとなる可能性を秘めており、また記入について両者で会話することで人生の大課題である死生観に関する世代間交流がなされると推察した。 3.continuing care retirement communityでは、米国のCCRCは施設内容は充実して理想的であるが高額であり、日本国内で現在、いくつかCCRCの取り組みはあるが、地方やまちなかへの移住型が基本である点が課題として浮かんだ。本研究は今後も続行し、今住んでいる場所でのCCRC、またCCRCへの臨床宗教師の介入研究、エンディングノートを活用した世代間交流研究を今後とも続行し、日本人に相応した「超高齢社会でのつながりある暮らし」を探っていきたい。
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Research Products
(32 results)