2015 Fiscal Year Research-status Report
幼児の食事場面における生活文化の共有過程に関する実証的研究
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26350040
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
吉澤 千夏 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (10352593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 佳世子 文京学院大学, 人間学部, 教授 (70213395)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 幼児 / 生活文化 / 共有過程 / 食事場面 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、集団保育の場における食事場面の観察を通して幼児の生活文化の共有過程を明らかにするとともに、その共有過程における保育者の果たす役割について検討することを目的とする。 具体的には、3歳~6歳までの幼児を対象とし、幼稚園における食事場面を横断的・縦断的に観察し、1.各年齢の幼児が表出する生活文化を明らかにするとともに、年齢間の発達的変化を横断的に捉える、2.幼児による生活文化の共有過程について、3年間にわたる縦断的観察から明らかにする、3.上記の食事場面において、幼児の生活文化共有に対する保育者のかかわりについて、幼児の生活文化の共有過程との関連を明らかにする。 本年度の研究については、以下のとおり実施された。 研究対象は前年度(平成26年度)において年少(3~4歳)であった幼児を引き続き観察対象とし、その幼児の年中時の1年間の食事場面を保育者をも含めて観察する。観察は原則として月に2回(弁当・給食各1回ずつ)とし、1年間での観察回数は、夏休み期間中である8月を除き、計22回であった。観察にあたっては、食事中のクラスの様子を捉えるためにDVカメラ2台、幼児及び保育者の発話を記録するためにテーブルごとに1台ずつICレコーダーを用いた。さらに、観察時のクラスの様子をフィールドノーツとして記録した。上記のような方法で得られたデータを基に、対象児及び保育者の発話・行為を文字化した。 対象児の発達に伴い、会話が豊かになったため、当初予定よりも文字化作業に遅れが生じており、数量的な分析を十分に行うに至っていない。しかし、これまでの観察から、幼児の発話内容は量・質ともに変化がみられることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象児が、当初予定よりも増加したこと、対象児の発達に伴い、会話が豊かになり、文字化に多大な時間がかかることから、数量的な分析を十分に行うに至っていない。しかしこの遅れは、今後の研究機関で十分に修正可能であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの2年間、縦断的に観察を行ってきた幼児について、引き続き縦断観察を行う(年長時のデータの取得)。これにより、3年間の縦断データが揃うことになる。これらのデータを基に、幼児の生活文化の獲得状況を横断的に捉えるとともに、生活文化の共有過程を縦断的に捉える。
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Causes of Carryover |
縦断観察で対象とした幼児数が多く、さらに会話が豊かになったことから、当該年度内に取得した音声データの文字化作業を年度内にすべて終了させることができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、音声データ取得の後に、順次、文字化作業を依頼する等して、年度内で文字化作業を終了させたいと考えている。そのため、今年度使用予定の予算について、次年度に繰り越して使用する予定である。
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