2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26350068
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
森島 美佳 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (50369518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三野 たまき 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00192360)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | マスク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の長期目標は,個人のニーズに対応し,日本国内だけでなく世界規模で高い性能と高い感性評価を有するグローバル衛生用マスクを開発することである.本課題では,グローバル衛生用マスクの基礎研究として,鋭敏な感覚と豊かな感性を持つことが期待される国内の若年者を対象とし,高性能と高感性評価を有する衛生用マスクのデザイン開発を目的とする. H27年度では,女性用口当てシートデザインとフィット性評価方法を検討した.女性平均頭部形状のデータに基づいて,3Dプリンターを使用して閉口状態の女性ヘッドマネキンを作成した.女性用口当てシートデザインの検討にあたり,制作された女性ヘッドマネキンを採用して平均パターンを解析した.実験では,作成したヘッドマネキンの顔面上に赤外線反射マーカーを設置し,各ポイントの三次元位置座標を測定した.測定した座標から,口と鼻を覆うためのパターン1種類とそれを中心として同心円状に展開されたパターン3種類の計4種類の口当てシートパターンを解析した.さらに,解析パターンに基づいて,市販レーヨン不織布を用いて口当てシートを試作した.試作したマスク口当てシートを女性ヘッドマネキンに装着させた結果,良好な適合性を示すことが確認された.また,これまでに獲得された男性用口当てシートのデザインと比較すると,異なるデザインを示すことが明らかになった. フィット性評価方法については,口当てシートと耳掛け紐を開発するための基礎研究として考案された.被服圧測定装置を援用して,若年女性被験者が市販プリーツマスクを着用し、シートと顔面間で発生する被服圧をフィット性の指標とすることを検討した.実験では,鼻尖部分,頬上部,頬下部,顎部で圧力が発生する一方,小鼻部分,頬中央部では圧力が発生しなかった.各測定部分の圧力発生の有無が、マスクと顔面間の適合性の指標となり得ることが期待される結果であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H27年度では,若年女性の口と鼻を覆うために必要なマスク口当てシートのサイズと形状を明らかにすることを目的として研究を遂行した.若年男性に加えて,静止時における女性頭部の三次元位置座標を測定し,口当てシートの平均パターンを解析することができた.また,被服圧測定装置を援用したフィット性評価法も検討し,おおむね順調に計画を遂行することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
H28年度では,耳掛け紐のデザインと口当てシートデザインのさらなる展開を試みる.併せて、提案したシートデザインの要求性能に関する測定方法の構築とデータの蓄積を行うことにより、研究の総括を行う.
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Causes of Carryover |
論文別刷り代金について、未だ請求書(2報分)が発生しないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文別刷り代金の請求書が届き次第、論文別刷り(2報分)代金として充てる。
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Research Products
(1 results)