2016 Fiscal Year Annual Research Report
The Hakama Research Project : Telling the Whole World that Hakama are Cool!
| Project/Area Number |
26350082
|
|---|
| Research Institution | Bunka Gakuen University |
|---|
Principal Investigator |
佐藤 真理子 文化学園大学, 服装学部, 准教授 (10409336)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 伸子 文化学園大学, 服装学部, 准教授 (80328898)
小出 治都子 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (20733687)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
| Keywords | 袴 / 和服 / 機能性 / 快適性 / 民族衣装 / クールジャパン / 伝統 / 所作 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本邦の伝統的民族衣装である“袴”を，日本発のクールなファッションとして広く知らしめることを目指し，その快適性，機能性を体系的，包括的に明らかにすべく，研究を展開した．今年度の主な成果は次のとおりである．
1．袴として認知されている中から，神職装束に着目し，常装である差袴の快適性を検討した．狩衣と差袴の組み合わせについて，スキンモデルを含む物性試験及びサーマルマネキンによるclo値計測を行い，これらの着装の温熱的快適性の定量評価の可能性を示した．2．伝統的所作時における袴の意義を明らかにするため，剣道と書道に着目し，重心動揺と筋電図の計測を行った．袴着用が，伝統的所作時の身体動揺を抑え，姿勢保持を助ける役割を果たしていると明らかになった．3．日本発の有力なソフトパワー“マンガ”における袴着装キャラクターに注目し，その分類と考察から，若い世代の袴イメージを解析した．4．日本及び海外（インドネシアと中国）計681名を対象に，袴に関する意識調査を実施した．袴を“日本らしい和服”“着てみたい和服”と認識する割合が，日本より海外で高い傾向を得た．5．2020年東京五輪開催を前に，観光立国推進へ向けての環境整備が急がれる近年，訪日外国人旅行者に接する機会の多い職業において，日本の伝統や和をイメージすることが出来，かつ機能性のある制服が求められている．そこで“おもてなしウェア”と銘打った制服の提案に向け，調査・検討を行った．袴式ユニフォームは，民族衣装の要素を持ち，動作性に優れ，暑熱下での快適性も高いことが明らかとなり，その結果を受け，デザイン提案を試みた．
研究期間全体を通じて，本研究により，袴は，優れた温熱的快適性と運動機能性を持ち，伝統文化を体現する民族衣装，クールジャパンの有用なアイテムとして大きな可能性を有することが明らかとなった．
|
Research Products
(4 results)
