2016 Fiscal Year Annual Research Report
Indicating comprehensive indicator of a new swallowing disorder diet taking into consideration tongue pressure, body muscle mass and swallowing disability degree
Project/Area Number |
26350089
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
三原 法子 山形大学, 地域教育文化学部, 講師 (80533687)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 物性値 / 嚥下調整食 / サルコペニア / 交合支持 / 舌圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
協力7施設で提供された調整食(n=4430)の物性値を測定した結果、段階が上がるにつれてかたさと付着性は有意に高く、凝集性は有意に小さく(P<0.05)なった。食材の種類により物性値の差が異なり、嚥下食ピラミッドの基準範囲に収まっていたが、かなり柔らかく作られていることが判明した。さらに、学会分類の説明基準と物性値による分類では、異なる結果を示した。 次に、調整食を喫食している75歳以上要介護高齢者(n=132)の身体状況を調整食別に比較すると、調整食の段階が低下するに伴い栄養状態の身長・体重・%AMC(上腕三頭筋)・CC(下腿周囲長)・握力、日常生活自立度のBI・FIM、認知機能のMMSE、摂食嚥下指標の藤島G・DSS、舌圧が有意に低値(P<0.05)を示した。また、物性値と上記指標で強い相関が認められた。 次に、慢性期病院と回復期リハビリテーション病院(リハ病院)および介護老人保健施設別に、舌圧と握力および機能的自立度の変化を咬合支持の有無で比較すると、リハ病院の舌圧と握力は有意に高い値(P<0.05)を示した.また、咬合支持無群の舌圧・握力・FIMは、 低くなる傾向を示したことから、口腔筋力や体筋力が低下するため、機能的な自立も低下しやすいことが推測された。しかし、リハビリによって咬合支持無群の舌圧が高くなる傾向を示したため、口腔筋力の舌圧を高くすることができることが示唆された。舌圧と強い正の相関が認められた。 さらに、サルコペニア判定(AWGS法)を咬合支持の有無で比較すると、咬合支持が無いと四肢筋や体筋肉量および骨格筋量が有意に減少(P<0.05)し、サルコペニアの発症率が高くなり、摂食嚥下機能や認知機能も低下する傾向となった。 以上の結果より、物性値を提案し、咀嚼機能とサルコペニア判定に基づいた「食形態選択表」を作成した。
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