2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26350097
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
立山 千草 新潟県立大学, 人間生活学部, 准教授 (50217006)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 食用ぎく / 一般成分 / 呈味成分 / ポリフェノール |
Outline of Annual Research Achievements |
ひきつづき食用ぎくの呈味成分の特徴について、新潟市の特産品である赤紫花弁のかきのもと、黄色花弁の唐松系の食用ぎくおよび特徴ある花弁に分けて検討を進めた。農産物は一般的に品種、農地、気候などの影響を受けて栄養成分の変動が認められるので用いた食用ぎくについて五訂増補日本食品成分表分析マニュアルに基づいて一般成分(エネルギー、水分、たんぱく質、脂質、灰分、炭水化物、エネルギー、ナトリウム)分析をおこなった。加えて、食用ギクにおける苦味・渋味・甘味・旨味関連物質の検討を展開する目的で各平成26年度と同様の方法で得られた食用ぎく抽出液について各種アミノ酸成分の有無・傾向を調べた。また、苦味渋味を示し、機能性成分といわれる食用ぎくに含まれるポリフェノール成分についてどのような特性・機能性を有するのか探索するために、抗酸化活性について調べた。呈味の評価のみにとどまらずその有する機能性を明らかにすることは食用ぎく食品・食品素材としての有用性を高めると判断した。さらに、キクは古くから生薬として利用されておりその利用部位は限定されていない。一方、菊葉は熱を加えても緑色の鮮やかさが失われにくいため、敷き葉、料理のあしらいとして利用するほか、天ぷらの食材として広く利用されている。現在、流通している菊葉規格とされているものもあることから、流通している菊葉も加えて、菊葉に含まれるポリフェノール総量、ポリフェノール類のクロロゲン酸類、ルテオリン類、アピゲニン類について成分の有無、含有量についても測定した。以上の結果から、食用ぎくの一般成分、呈味成分および機能性を検討することで、食品・食品素材としての有用性について探究した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基本的に計画していた実験を実施することできた。しかしながら、同品種であっても採取時期、採取場所によって試料品質の変動幅が大きいこと、さらに天候不順に伴う入手不可の試料も生じたため詳細な解析は困難を有した。そのため、昨年にひきつづき、新潟市の特産品である赤紫花弁のかきのもと、黄色花弁の唐松系の食用ぎくおよび特徴ある花弁に分けて各種食用ぎく呈味成分の特徴、有する機能性について検討を実施した。来年度においても、花弁の色の違いに視点を置いて、食用ぎくの呈味成分に関する検討を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづき食用ぎくの呈味成分の特徴について、新潟市の特産品である赤紫花弁のかきのもと、黄色花弁の唐松系の食用ぎくおよび特徴ある花弁に分けて検討を進める。農産物は一般的に品種、農地、気候などの影響を受けて栄養成分の変動が認められる。実験に使用している食用ぎくは路地栽培を基本としているため、試料特性の変動幅が大きく、詳細な解析は困難な状況にあるが、各種アミノ酸成分の分析結果から、苦味・渋味・甘味・旨味関連物質が確認されていることから、来年度もこれらの成分を中心に検討を進めていく。さらに、規格ごとに菊葉が流通しているものの菊葉に含まれる食品成分、その特性については現在、それらの一般成分についても明らかにされていないことから菊葉についても検討を深めていく。
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