2016 Fiscal Year Annual Research Report
Inhibition of histamine accumulation in foods by herb extracts treatment
Project/Area Number |
26350101
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
新田 陽子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (70403318)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | セロトニン / 赤身魚 / ヒスタミン |
Outline of Annual Research Achievements |
サバ肉中でのアミン分析として、セロトニン含有量をELISAにて分析した。ヒスタミンが生成蓄積する条件、25℃で1日経過後、2日経過後、3日経過後でのセロトニン量を3検体について定量した。その結果、セロトニン量の増加は見られず、量としても0.7mg/100g程度で、中毒症状を引き起こす量ではなかった。このことから、サバに代表される赤身魚での有害アミンとしてセロトニンは考慮しなくてもよいと考えられた。 精製を簡易にするために作成した、モルガン菌由来のヒスタミン生成酵素の大腸菌での組換え体タンパク質について、アフィニティー精製およびイオン交換生成を行い、X線結晶構造解析のための試料作りに取り組んだ。精製後のタンパク質を4℃に保存し、時間経過に伴う変化を調べたところ、ジスルフィド結合による凝集が進行することを確認した。還元剤を添加しても完全に凝集を防げなかったことから、ジスルフィド結合に関与すると思われる残基を置換した変異体作成を行った。変異を一つ導入するよりも二つ導入する方が凝集を防ぐことができたが、それでも凝集を完全に防げなかった。変異導入の際には、ヒト由来のヒスタミン生成酵素の結晶構造を元に凝集に関与すると予測される残基を特定したが、それだけでは凝集を防げなかったことから、モルガン菌由来ヒスタミン生成酵素に特異的な構造が関与していることが示唆された。一方、ヒト由来の酵素で触媒に重要であることがわかっている特定の残基について、モルガン菌由来の酵素でその残基に対応するアミノ酸を置換すると、触媒能が失われたことから、ある程度両者の酵素の構造は類似していると考えられた。
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Research Products
(5 results)