2015 Fiscal Year Research-status Report
栄養面に配慮した食物アレルギー対応食品のデザインとその社会実装性の評価
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26350105
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| Research Institution | Japan Women's University |
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Principal Investigator |
藤井 恵子 日本女子大学, 家政学部, 准教授 (20186480)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老澤 元宏 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (30338876)
藤井 智幸 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40228953)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 食物アレルギー / アレルギー対応食品 / グルテンフリー / 米粉 / マフィン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
【目的】昨年度行った食物アレルギー対応食品の実態調査の結果を踏まえ、今年度は食物アレルギー児の家庭内外での食生活のＱＯＬの向上を目指して、鶏卵、牛乳、小麦を使用しない米粉マフィンを開発し、その物性、嗜好性および保存性を明らかにすることを目的とした。
【方法】米粉マフィンは、米粉、豆乳、グラニュー糖、米油、ベーキングパウダーを基本材料として調製し、コントロールとした。また、マフィンの保存性を向上させることを目的としてグラニュー糖の一部をトレハロースで置換し、さらにカルシウム強化を目的として黒糖で置換し、検討した。生地特性についてはみかけの粘度を測定した。マフィンは、常温（25℃）で3日間、冷凍（－20℃）で2ヶ月間保存し、比容積、水分含量、テクスチャー特性、破断特性、色度を経時的に測定した。嗜好性を調べるために、コントロールとトレハロースで置換したマフィンについて官能評価を実施した。
【結果】生地のみかけの粘度は、コントロールが最も高く、トレハロース置換マフィンが最も低くなった。焼成後のマフィンはトレハロース置換が最も軟らかくなり、付着性が低い傾向となった。常温保存したマフィンは保存期間が長くなるにつれ、硬さが増加したが、トレハロース置換マフィンは硬くなりにくい傾向となった。いずれのマフィンも冷凍保存により、比容積、水分含量、テクスチャー特性、破断特性の経時的な変化はほぼ抑制されていた。色度は、保存による変化はみられなかった。官能評価の結果は、トレハロース置換マフィンがコントロールに比べて、弾力、しっとり感、総合評価で有意な差がみられた。
【結論】鶏卵、牛乳、小麦不使用の食物アレルギーに配慮したマフィンを調製することができ、トレハロース置換マフィンが最も好ましかった。また、保存方法として一般家庭で利用しやすい冷凍保存が有効であることが示された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度行った食物アレルギー対応食品の実態調査の結果より、望まれている食品が明らかとなり、米粉マフィンを調製することが決定した。米粉、豆乳、グラニュー糖、米油、ベーキングパウダーを基本材料として米粉マフィンの調製方法を確立した。
米粉マフィンはおいしいが老化が速く、いかに保存性を向上させるかが重要となる。そこで、グラニュー糖の一部をトレハロースで置換した結果、保存性向上に有効であることが確認できた。現在、イヌリンやタマリンドガムなどを添加し品質改善効果を検討中である。
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| Strategy for Future Research Activity |
食物アレルギー対応食品として、米粉マフィンの調製方法が確立した。米粉マフィンの生地の特性、マフィンの物性の測定を行い品質を評価した。また、グラニュー糖をトレハロースに置換することが保存性向上に効果的であることが確認できた。
そこで平成28年度は、さらに栄養バランスの優れた食物アレルギー対応食品として米粉にレンコン粉末やサツマイモ粉末などの野菜粉末をブレンドし含泡食品を試作し、保存性の評価及び品質改善の検討を行う。また、アレルギー対応食品の嗜好性について官能評価を行い、受諾性について検討する。
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| Causes of Carryover |
研究に必要な試薬については、前年度からのストックを有しているものより使用したため、予定よりも安く済ませることができた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究室のストックは無くなったため、今後は研究遂行に伴い新規購入する予定である。
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Research Products
(1 results)
