2016 Fiscal Year Annual Research Report
Preparation of easy-to-eat soft steam processed meat for improving the nutritional status of elderly people with reduced masticatory strength
Project/Area Number |
26350107
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Research Institution | Niigata University of Rehabilitation |
Principal Investigator |
山村 千絵 新潟リハビリテーション大学(大学院), リハビリテーション研究科, 教授 (30184708)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 咀嚼・嚥下 / 高齢者 / ソフトスチーム加工 / 鶏ムネ肉 / 高齢者食 |
Outline of Annual Research Achievements |
1,最終年度の研究実績概要 ソフトスチーム加工鶏ムネ肉の提供に適した対象者をより明確にするため、嚥下機能は正常であるが咀嚼機能が異なる高齢者を対象として、試食と摂食評価を行い比較検討した。事前に反復唾液嚥下テストや質問紙調査を実施し、嚥下機能に問題の見られない高齢者7名(平均年齢 78歳)を抽出した。さらに、咬合力や舌圧などの咀嚼機能検査を実施した。対象者には、「通常調理で蒸した鶏肉」と「昨年度からさらに改良を重ねて調製したソフトスチーム加工鶏肉」を試食させ、おいしさや軟らかさ、食べやすさ等の10項目の評価をさせ比較検討した。その結果、咀嚼機能の高い低いに関わらず、本研究の成果である鶏ムネ肉の評価は良好であった。さらに、近隣の特別養護老人ホーム、介護老人保健施設計20施設に対し、入所者の食事に関するアンケートを実施し、11施設から回答を得ることができた。結果から、現場での細かい要望を知ることができたので、今後のさらなる商品開発に繋げていきたい。 2,研究期間全体を通じた研究実績概要 平成26年度は検査対象食肉を選定し、各種温度、時間でソフトスチーム加工し、物性検査用試料を準備した。次に、準備した試料に高齢者向けの食べやすい食品として必要な物性が備わっているかを調べるため、硬さ、付着性、凝集性等について検査を行った。介護食に関する複数の基準と照らし合わせながら、試作改良を続け、「高齢者向けの食べやすい食肉としての調整条件(処理温度、時間)の決定」を行った。平成27年度は、「水分検査と鮮度検査」「健常成人や高齢者による試食・摂食評価」を実施した。高齢者では、評価や好みが分かれたものもあったが、軟らかさについては、どの年代でも高い評価が得られた。平成28年度はさらに改良を重ねて試料を作成し、上述した最終年度の研究実績概要の通りの成果を得ることができた。
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