2015 Fiscal Year Research-status Report
鶏肉におけるカンピロバクター特異的ファージを用いた制御法に関する研究
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26350114
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| Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
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Principal Investigator |
古田 宗宜 中村学園大学短期大学部, 食物栄養学科, 助教 (00343731)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | カンピロバクター / 食中毒菌制御 / バクテリオファージ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は，まず，カンピロバクターの制御剤として効果的なファージの組み合わせを調べるため，in vitroにおける各分離ファージのカンピロバクター殺菌効果について調査した。その結果，ファージによって殺菌効果に差が見られ，ファージ接種後6時間後にカンピロバクターの初発菌数を3桁程度減少させたもの，6-8時間後に2桁程度減少させたもの，8-12時間後に1ケタ程度減少させたものの3グループに分類された。殺菌効果が高いグループのファージは，いずれも溶菌スペクトルが狭いファージであった。次にカンピロバクターの殺菌効果が最も高かったグループのファージ2種類とファージの殺菌効果は低いが溶菌スペクトルの広いファージ1種類を組み合わせてin vitroにおける殺菌効果を調べた。その結果，殺菌効果の高いファージを単独で接種した場合と同等の殺菌効果であった。今後，さらに効果的なファージの組み合わせについて調査・検討していく。次にファージの殺菌条件について2種類のファージを使用してファージの接種濃度およびカンピロバクターの接種菌数を変えて殺菌効果を比較した。その結果，ファージの濃度によって殺菌効果に差は見られなかったが，カンピロバクターの接種菌数が低い場合では殺菌効果が低下した。次に鶏肉中でのファージの殺菌効果を調べるため，市販の鶏皮にカンピロバクターとファージを接種して冷蔵で６日間保存して経日的にカンピロバクターの菌数変化を調べた。その結果，６日後までファージ未接種の鶏皮とファージを接種した鶏皮の菌数に差はみられず，殺菌効果は認められなかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は，カンピロバクターの制御材として最適な組み合わせを検討するため，各分離ファージの殺菌力を明らかにした。効果的なファージの組み合わせについては，各ファージの殺菌力，溶菌スペクトルおよび力価の安定性から３つのファージを組み合わせて検証した。また，冷蔵中の鶏皮におけるファージの殺菌効果について検証した。以上のことから，本年度の研究はおおむね順調に進んでいると考えられる。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後の研究は，ファージの組み合わせを変えてさらにカンピロバクターの制御効果の高い効果的なファージの組み合わせについて検討する。また，市販の鶏肉中でファージの殺菌効果が得られるような条件（真空包装や添加物との併用など）を明らかにして鶏肉のカンピロバクター制御法を検討していく。
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| Causes of Carryover |
これまで使用していた免疫キットが販売中止となり，急遽，代替品を購入しようとしたが価格が高く本年度の残額では購入できなかったため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は，カンピロバクターおよびファージの検査に必要な免疫キット，培地類，プラスチック器具類、一般試薬および鶏肉サンプルの購入費に加えて，成果発表のための旅費，論文投稿料に必要な経費として使用する。
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